トリンテリックスの方が、吐き気、性機能障害はやや少ないと実感する。


SSRIは、うつ病や不安障害の治療の第一選択薬とされています。
国内でよく耳にするのはパロキセチン塩酸塩水和物(パキシル®)、セルトラリン塩酸塩(ジェイゾロフト®)、フルボキサミンマレイン酸塩(デプロメール®、ルボックス®)、エスシタロプラムシュウ酸塩(レクサプロ®)でしょうか。
性欲減退、勃起不全、射精遅延、無射精などの性機能障害が25〜73%の男性で経験するとされています。またIn vitro、動物およびヒトでの研究のすべてで、SSRI使用が精液の質の低下を示しています。


SSRIのジェイゾロフトやパキシルは性機能障害が多いですが、と報告されています。

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI:Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)は、脳内神経伝達物質のセロトニン濃度を高め、神経伝達能力が上がることにより、抗うつ作用および抗不安作用を示すと考えられています。うつ病のほか社会不安障害など適応が広く、内科領域でも使用する場面が見られます。警鐘事例であげた「自殺念慮」は、プラセボと有意差がないことを理由に添付文書に副作用として記載されていません(「注意」事項として記載)。若年者への適用や攻撃性リスクの追記など、今後も重大な副作用への警戒が必要な薬効群です。また、発売当初は「依存性がない」と宣伝され、離脱症候群も充分に警告されていなかったと言えます。

警鐘事例のほか、副作用モニターで集約したグレード2、3の副作用には、パロキセチン塩酸塩による躁転、不眠や肝機能障害、発疹、エスシタロプラムシュウ酸塩による徐脈、血圧低下などが報告されています。エスシタロプラムシュウ酸塩は海外において過量投与により胃腸障害、心血管障害(低血圧、頻脈、QT延長、不整脈)が報告されており、QT延長のある患者では禁忌、著明な徐脈等の不整脈またはその既往歴のある患者では慎重投与になっており、製造販売後調査で検討が必要とされています。

そうはいっても、といわれています。性機能障害のうちでもレクサプロで多いのは、

ヒトでの研究
2007年、TanrikutとSchlegelは、うつ病の診断でSSRIを服用していた2人の患者における乏精子症、運動障害、形態異常の症例について報告しました。その後、SSRI内服中は精液所見が悪く中断後に改善した症例が複数例報告されました。
① パロキセチン塩酸塩水和物(パキシル®)
(Tanrikut C, et al. Fertil. Steril. 2010)
Tanrikutらが行ったベースラインの精液所見およびDNA断片化率(TUNEL法)を35人の健康男性ボランティア(平均年齢34歳、範囲19~58歳)において、精液パラメータおよびDNA断片化に対するパロキセチン塩酸塩水和物(パキシル®)の効果を調べた前向き研究を行いました。ました。試験参加者(平均年齢34歳、範囲19~58歳)には、パキシルが5週間投与し、治療前と1ヶ月のウォッシュアウト期間後を比較検討しました。
精子DNA断片化の有意な増加と関連し、介入前14%から介入後30%に増加しました。精子DNA断片化率が30%以上の男性は、介入前10%でしたが介入後には50%に増加した(OR: 9、95%CI: 2.3-38)。他の精液所見では差は認めませんでした。
② セルトラリン塩酸塩(ジェイゾロフト®)
(Akasheh G, et al. Urology 2014)
早漏患者60名を対象とした報告です。セルトラリン塩酸塩(ジェイゾロフト®)または非薬理学的行動療法で治療された群を比較しました。ジェイゾロフト群には、 25 mg/日を1週間、その後50 mg/日を3ヶ月間投与しました。精子濃度および正常形態率ともに低下、DNA断片化(精子クロマチン分散法)は増加しました(31% vs. 16%)。
③エスシタロプラムシュウ酸塩(レクサプロ®)
(Koyuncu H, et al. Int. J. Impot. Res. 2011)
早漏患者25名を対象とした報告です。レクサプロ®3ヶ月間内服した後、精子濃度(2640万 /mL vs 6890万/mL)、運動率(23.4% vs 58.2%)および正常形態率(23.4 % vs 58.2% )の減少を認めました。
④ SSRI全般での研究
(Safarinejad MR. J. Urol. 2008)
SSRI服用者74名と健常者44名の精液所見および精子DNA断片化(精子クロマチン分散法)を比較した横断研究です。SSRI服用者は、精子数、運動率、正常形態率が有意に低く、精子DNA断片化率も高くなりました。抗うつ薬の使用期間(6-12ヵ月 vs. 1-2年)が長い方が悪影響を及ぼしていました。
ただし、なによりうつ症状が安定していることが大事です。
薬の急な中止や減量はうつ症状の悪化を招く恐れもあるため、心療内科・精神科の医師と相談の上、慎重に決定が必要です。自己判断での薬の中断は決して行わないでください。

40歳女性です。レクサプロの副作用である性機能障害について教えてください。
私は心療内科で抑肝散加陳皮半夏、レクサプロ、スルピリドを処方されて2ヶ月半ほど飲んでいました。病名は診断されていません。
薬を飲み始めてからですが性交渉をしても一切オーガニズムに達することができなくなってしまいました。これはレクサプロの副作用でしょうか。
パートナーが可哀想になり自分自身も嫌で二週間ほど前に自己判断で断薬しました。離脱症状はほぼなく以前のように性交渉も楽しめる様になりました。
ただ、気分はまた乱高下するようになってしまい最悪な状態です。
また病院に行って薬を飲み始めた場合ですが、性機能障害の副作用がないレクサプロの代わりになるお薬はあるのでしょうか。とても悩んでいますが、先生にイけなくなって困ってますとは言いづらいです。

レクサプロは、効果と副作用のバランスのよさに定評のある抗うつ剤です。

パロキセチンの副作用はこれまでも多く報告されています。主なものは精神神経系、消化器系の副作用です。また自殺念虜、自殺企図のリスクが増加するという報告もあり、あらためて注意を喚起します。自殺念虜、自殺企図のリスクは24歳以下の若年者が高く、特に注意が必要です。抗うつ薬投与初期や増減時にみられる精神行動症状群である「アクチベーション」をきたした症例においては、因果関係は明らかではありませんが、基礎疾患の悪化、自殺念虜、自殺企図、他害行為が報告されています。(民医連新聞2010年2月1日)

大うつ病性障害患者を対象とした国内臨床試験(4試験)において、総症例550例中、409例(74.4%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められている。その主なものは悪心131例(23.8%)、傾眠129例(23.5%)、頭痛56例(10.2%)、口渇53例(9.6%)、浮動性めまい48例(8.7%)、倦怠感39例(7.1%)、下痢34例(6.2%)、腹部不快感32例(5.8%)等であった。(承認時)

レクサプロ錠10mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

抗うつ薬の男性での影響として、性欲減退、勃起不全、射精遅延、無射精などの性機能障害があることはよく知られていますが、精液所見にどのような影響を与えるかは不明な点が多くあります。
よく使用されているSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の男性不妊との関連をご紹介させていただきます。


治療中に発症する性機能障害( ) の
メカニズム、症状、各薬剤の影響、そして対策について詳しく説明します。


SSRIなどの抗うつ薬が性欲低下・性機能障害を引き起こすって本当?

(参考)アクチベーションの好発時期は服用開始後2週間以内あるいは増量時で、アメリカ食品医薬品局・FDAでは次の11の症状をあげている。(日本うつ病学会「SSRI/SNRI」を中心とした抗うつ薬適正使用に関する提言」:不安、焦燥、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア、軽躁、躁)

トリンテリックスの方がセロトニン受容体に作用する関連の副作用がやや少ない、と言われている。 (・嘔吐や下痢といった胃腸障害 ・性機能障害)

最近は、精神科・心療内科で使用する薬剤の副作用について、疾患別に説明をさせていただいております。しばらくはこのシリーズでブログ作成を続けてゆきたいと思います。

レクサプロ錠10mgの効果・効能・副作用 | 薬剤情報 | HOKUTO

エスシタロプラムシュウ酸塩の主要代謝酵素であるCYP2C19のPM(遺伝子型CYP2C19欠損又は低活性)は、欧米人で1~4%であるのに対し、日本人では18~23%であり、用量依存的に高くなることが認められている本剤においては、副作用の発現可能性も高くなると考えられます。

まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。

前回は双極症(双極性障害、躁うつ病)で使用する抗精神病薬・抗うつ薬(少しだけ) について

レクサプロはどの位の割合で性機能障害が出るでしょうか? あるホームページでは四割の患者に性機能障害…

低ナトリウム血症、頭痛、集中力の欠如、記憶障害、錯乱、幻覚、痙攣、失神等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。

・胃腸症状少なく性機能障害にも効果あり・効果と副作用のバランスが良い ..

表1でお示ししましたが、「てんかん」から「不安障害」まではかなりの程度、脳に起因している病気と考えられています。ところで、脳というのは、一つの内臓ですね。同じ内臓の病気である心臓病や肝臓病では薬が効くのと同様に、脳という内臓の病気であるメンタルな病気にも、薬が効くわけです。よく、「なぜ心の病気なのに薬を使うのですか?」という質問を受けます。その疑問はよく分かるのですが、しかし、その答えとしては、「心の病気でなくて、脳の病気なので、他の内臓の病気と同じように、お薬を使うのです」というお返事になりるわけです。

一方、長く持続する副作用としては、性機能障害があります。これは、性欲低下を ..

エスシタロプラムシュウ酸塩は選択的にセロトニン5-HT再取り込みを阻害する薬剤であるため、投与初期に消化管の5-HT受容体を刺激して消化管運動が低下することにより嘔気・嘔吐、下痢などの消化器症状が起こると考えられています。服用前に遺伝子型EM群(CYP2C19活性)を確認することは困難であり、心電図検査が実施されなければQT延長のような副作用を発見することはできません。製造販売後調査の情報を注視するとともに、服用が選択された場合には原因不明の突然死等を発生させない注意深い監視が不可欠です。

関連する可能性がある病気です。 パニック障害, 関連する薬 病気の解説. 心的外傷後ストレス障害(PTSD), 関連する薬 病気の解説.

アドレナリン受容体をブロックして抑制をはずし、神経細胞からのセロトニンの放出を促進しながら、ヒスタミン受容体(HI)とセロトニン受容体(5-HT2C、5-HT2A、51HT3)をブロックするため、セロトニン5-HTIA受容体への刺激を選択的に増強し、不安・焦燥や下痢や嘔吐などの消化器症状、および性機能障害といったSSRIでよく見られる副作用を出さないで抗うつ作用を発揮する作用機序をもっています。
とくにセロトニンについては、

レクサプロ錠20mgの基本情報(作用・副作用・飲み合わせ ..

不安、焦燥、興奮、振戦、ミオクローヌス、高熱等のセロトニン症候群があらわれることがある。セロトニン作用薬との併用時に発現する可能性が高くなるため、特に注意すること(「相互作用」の項参照)。異常が認められた場合には投与を中止し、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。

薬を変更する上で、サインバルタの副作用とレクサプロの離脱症状が不安です。 ..

今回はうつ病で使用する抗うつ薬の副作用について説明をしてゆきたいと思います。

副作用として、消化器症状の他に性機能障害が起こりやすいことが知られています。

不安感や恐怖感をもつために心療内科に通っていますが、このところ意欲がなく寝てばかりいます。その話をしたところ、もともと処方されていたレクサプロからサインバルタに変更することになりました。
レクサプロは1ヶ月ほど飲んでいました。最初の1週間は吐き気やだるさ、そわそわ感に悩まされました。
薬を変更する上で、サインバルタの副作用とレクサプロの離脱症状が不安です。どのような副作用が考えられるか、レクサプロを飲んでいたことにより副作用が軽減されることは考えられるか等、ご教示いただけたらと思います。
なお、機能性ディスペプシアにおいてアコファイド、六君子湯、スルピリドを服用中です。
サインバルタは最初の1週間は20mg、2週目からは30mgを服用することになっています。まだ薬の切り替えに踏み切れず、レクサプロを服用しています。

腎機能障害のある患者においては,血清カリウム値及び血清クレアチニン値が ..

抗うつ薬は、主にうつ病に対する治療薬ですが、それ以外にも、強迫性障害(強迫症)、パニック障害(パニック症)、社交不安障害(社交不安症)、月経前症候群(PMS,PMDDなど),

抗うつ薬の副作用として嘔気・嘔吐・性機能低下(勃起不全) ..

うつ病や躁うつ病の原因は、すべてが解明されているわけではありません。 しかしながら、近年SSRIの多用で、うつ症状が改善される率が約3割ほどである一方、悪化する率も3割ほどあると指摘されるように、SSRIの反応性は個人によって異なることがわかってきています。 処方する医師が、躁うつ病であるのにSSRIを処方し続けたり、いきなり2種類以上のSSRIを大量に併用したり、さらに多種類の抗不安薬も併用すると、躁転や混合状態を引き起こす症例が存在します。
そのひとつが前頭葉類似症候群です。
これは、SSRIを長期に使用した結果起きる無気力状態のことです。正常気分ではあるものの、何事にも無関心で動機づけが起こらず、疲労感があり、精神的に鈍い感じが残る状態で、感情が平板化し、かえってうつがひどくなったように見えます。 この原因は、強力なSSRIを長期間使用したために、セロトニンの増加と相反して、前頭葉や脳幹のドーパミンやノルエピネフリンの活性が低下し、起こると考えられています。
うつ症状の治療中にSSRIを使用し、このような症状があらわれたら、

また頻度は稀ですが、不安やイライラなどのセロトニン症候群、勃起障害などの性機能障害が起こることもあります。 ..

レクサプロの離脱症状には不眠、吐き気、ふらつき、頭痛、感覚障害などが挙げられています...