[PDF] DI トピックス Ca 拮抗薬–クラリスロマイシンの相互作用と急性腎障害
「ベルソムラを処方された患者さんですが、呼吸器科からびまん性汎細気管支炎治療のためクラリシッドを服用中です。クラリシッドはベルソムラの肝代謝を強く阻害しますので、ベルソムラとクラリシッドは併用禁忌となっています。ベルソムラを御変更頂けないでしょうか?なお、他のベンゾジアゼピン系睡眠薬の多くはCYP3A4 で代謝されますので、少なからずクラリスロマイシンの影響を受けると予測されます。CYPを介さない睡眠薬としては、ロラメット(エバミール)<ロルメタゼパム>があります。」と疑義照会したところ、以下に処方変更となった。
Gandhi らは、高齢患者において、Ca 拮抗薬とクラリスロマイシンの併用により、急性腎障害等の
(2) CYP3A を強く阻害する薬剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシン、リトナビル、サキナビルネルフィナビル、インジナビル、テラプレビル、ボリコナゾール)を投与中の患者
外国人健康成人を対象とした本剤(4 mg 単回)とスボレキサントの代謝酵素である CYP3A を強く阻害するケトコナゾール(400 mg 1 日 1 回経口反復、経口薬本邦未発売)との薬物相互作用成績でスボレキサントの最高血漿中濃度(Cmax)の上昇はわずかであったものの(23% 上昇)、濃度‐時間曲線下面積(AUC)は顕著に上昇した(179% 上昇)。本剤の作用を著しく増強させるおそれがあるため、設定した。本剤と CYP3A を強く阻害する薬剤を併用しないこと。
(ベルソムラ錠 IF より)
(3) CYP3A を阻害する薬剤
CYP3A を阻害する薬剤(ジルチアゼム、ベラパミル、フルコナゾール等)との併用により、スボレキサントの血漿中濃度が上昇し、傾眠、疲労、入眠時麻痺、睡眠時随伴症、夢遊症等の副作用が増強されるおそれがあるため、これらの薬剤を併用する場合は 1 日 1 回10 mg への減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。
クラリスロマイシン等の強いCYP3A阻害剤との相互作用(併用注意)
(6) ミダゾラム
外国人健康成人で実施した薬物相互作用試験では、本剤(80 mg 単回)とミダゾラム(2mg 単回)を単回併用投与した際、ミダゾラムの Cmax 及び AUC に影響を及ぼさなかった。
一方、本剤(80 mg 1 日 1 回反復)とミダゾラム(2 mg 単回)を投与した際、ミダゾラムの Cmax 及び AUC に影響がみられたが(Cmax 23 % 及び AUC 47 % 増加)、実際に服用する用量(20 mg)での血漿中濃度(遊離型濃度:約 2~5 nM)は CYP3A に対する 50% 阻害濃度(約 4~5 µM)と比べて約 1000 倍低いことから、CYP3A により代謝されるほとんどの薬剤について、臨床的に重大となる程度にまで血漿中濃度を上昇させる可能性は低いと考えられる。
ミダゾラム及びブプロピオンは、アメナメビルのCYP3A及びCYP2B6誘導作用により代謝が促進されることが示唆されました。なお、休薬7日目には通常の活性に回復しました。また、モンテルカストはアメナメビルのCYP2C8阻害作用により代謝が抑制されることが示唆されました。CYP2C9及びCYP2C19の基質であるワルファリンは、アメナメビルの併用による影響を受けないことが示唆されました。
4.8-2 アモキシシリン及びクラリスロマイシンとの2剤併用又はTAK-438 との3
リファンピシンはCYP3A誘導作用によりアメナメビルの代謝を促進することが示唆されました。リトナビル及びケトコナゾールはCYP3A阻害作用によりアメナメビルの代謝を抑制することが示唆されました。また、機序は不明ですが、シクロスポリンはアメナメビルの吸収を低下させることが示唆されました。
マクロライド系抗菌薬の多くは、肝代謝酵素CYPを阻害することが報告されており、ワルファリンやシクロスポリン等の作用を増強することが知られている。
通常はCYP阻害薬(マクロライド等)の投与を中止して濃度が低下すると相互作用は消失するが、濃度が低下した後も相互作用が持続することが報告されている抗菌薬は、次のうちどれか。
本剤は,肝代謝酵素チトクローム P450 (CYP)3A4 阻害作
クラリスロマイシンは細菌のタンパク質合成を阻害することで抗菌効果を発揮し、具体的には細菌リボソームの50Sサブユニットに結合してペプチド転移反応を妨げ、タンパク質の生合成を停止させることで細菌の増殖を抑制し、最終的に死滅に至らしめます。
マクロライド系抗菌薬を大別すると,14員環系,15員環系,16員環系の3つに分けられる。14員環系マクロライドのエリスロマイシン(EM)やクラリスロマイシン(CAM)はシトクロムP450(CYP)3A4との結合親和性がきわめて強く,強力なCYP阻害作用を有するため,同様にCYPで代謝される薬物の血中濃度を上昇させることが知られている。また,消化管および腎近位尿細管に発現するP-糖タンパク質(P-gp)の阻害作用も有するため,CYP3A4基質でなくてもP-gp基質である薬剤については,CYPを阻害しない15員環系マクロライドのアジスロマイシン(AZM)においても,併用投与による血中濃度上昇に注意が必要である。
テオフィリン、クラリスロマイシン併用下、 レボフロキサシン投与により ..
クラリスロマイシンは単独での使用だけでなく、他の抗菌薬との併用療法でも重要な役割を果たし、例えばヘリコバクター・ピロリ菌の除菌療法においては、プロトンポンプ阻害剤およびアモキシシリンとの3剤併用療法の一翼を担うことで、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療に貢献します。
が、CYP3A4によって代謝されると共に、CYP3A4の強力な阻害剤として知られています。そ
・リスペリドンの主活性代謝物である9-hydroxy-risperidone(パリペリドン)は主に腎排泄性で60%がそのまま尿中に排泄され、11%が未変化体で便中に、20%がCYP3A4及びCYP2D6で代謝されると報告されている(Curr Drug Metab. 2010 Jul;11(6):516-25)
このためCYP3Aの働きに関係するお薬には、併用に注意が必要です。 【併用注意:CYP3Aを阻害するお薬】
クラリスロマイシンは食事の影響を受けにくい薬剤ですが、食後に服用すると胃腸障害の発生率が低下する傾向があるため、食後服用を推奨することが多いです。
強い又は中程度のCYP3A阻害剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシン、フルコナゾール等)との併用について教えてください。 (リトゴビ)
スボレキサントは CYP3A で代謝されることから、CYP3A を強く阻害するクラリシッド錠<クラリスロマイシン>は併用禁忌である。患者は、びまん性汎細気管支炎治療のためクラリスロマイシンを服用中であり、中止をすることができないことから、スボレキサントを他の眠剤へ変更することを医師に提案する。
本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP1A2で代謝される。 併用注意(併用に注意する ..
alt=”デエビゴ錠の半減期” width=”727″ height=”324″ class=”alignnone size-full wp-image-5588″>
DIクイズ6:(A)COPD患者のテオフィリンが減量された理由
28歳,白人女性。慢性精神性感情障害に対しクロザピン450mg/日の投与で安定していた。10年以上重喫煙者であったが,突然喫煙をやめたところ,数日以内に口渇や筋肉の痙攣,めまい,瞳孔の拡大と反応の低下に伴う目のかすみ,沈静状態や混乱の悪化が認められた。禁煙後のクロザピンと活性代謝物のノルクロザピンの合計の血清中濃度は2.5μg/mLであり,喫煙中に350mg/日を服用していたときの濃度(600ng/mL)の4倍ほどであった。
クロザピンの投与量を減量後,これらの症状は急速に緩和したため,禁煙によりクロザピンのクリアランスが低下し,血中濃度が上昇したことによる副作用の発現が疑われた。
シン,クラリスロマイシン,トリアセチルオレアンドマイシン),HIV プロテアーゼ ..
クラリスロマイシンの治療期間は一般的に7〜14日間ですが、感染症の種類や重症度によって変動し、医師の指示通りに最後まで服用を続けることが重要です。
ざるを得ない症例で、マクロライド系抗菌薬を併用する必要がある場合には CYP 代謝、P-gp
・グレープフルーツ、クラリスロマイシンはCYP3A4を阻害し、薬剤血中濃度を上昇させるため要注意。クラリスロマイシンとスボレキサント併用により起立困難を生じた症例が報告されている(クラリスロマイシン、イトラコナゾールなどはスボレキサントと併用禁忌になっている。レンボレキサントは併用注意で禁忌ではない)
副作用リスクが上昇するか否かを調査・検討している。 研究デザイン
クラリスロマイシンは多くの薬剤と相互作用を示すため、併用薬の確認が治療を成功させる鍵となり、特にワルファリンやジゴキシンなどの薬物動態に影響を与え、効果の増強や副作用のリスクを高めます。
ヒト肝ミクロソームを用いて、 各 CYP 分子種 (CYP1A2、 CYP2B6、 CYP2C8 、 CYP2C9、.
30歳,男性,統合失調症患者。10年間以上,1日80本ほどの重度の喫煙をしていた。服薬コンプライアンス(アドヒアランス)が悪く,統合失調症の陽性症状(幻聴,関係妄想)が強くみられ,攻撃的な行動やクロザピン100mg/日の服用下での深刻な起立性低血圧が認められたため入院した。処方薬をオランザピン7.5mg/日に変更したところ,症状は着実に改善した。病棟の規則により,喫煙は1日4本までに制限されていた。
退院後,喫煙習慣は元に戻り,1日80本程度喫煙するようになったところ,服薬コンプライアンスは問題なかったにもかかわらず,2週間後に再び幻聴,関係妄想,攻撃的な行動などの症状が現れた。患者は再度入院となり,1週間でオランザピンの投与量を15mg/日まで漸増し,定常状態になるまで7日間禁煙とした(オランザピンの血漿中濃度52.1ng/mL)。その後,喫煙量は1週間に4本まで徐々に増えた。
退院後,服薬コンプライアンスは家族が確認をしており,投与量を15mg/日へ漸増して28日目の喫煙量は1日12本で,統合失調症の症状は限定的であった(血漿中濃度21.2ng/mL)。その後,喫煙量が再び1日80本程度まで増えたところ,症状が再度みられたため,退院後10日目に緊急入院した。2日間再度禁煙し,オランザピンの血漿中濃度は30.9ng/mLとなった。
本例では,喫煙本数の増加に伴いオランザピンの血漿中濃度が低下し(オランザピンの治療効果がみられる最低濃度23.2ng/mL4)),症状が悪化したと考えられた。
クラリスロマイシン錠 200「TCK」は、辰巳化学株式会社が後発医薬品として開発 ..
高齢者や腎機能低下患者では、クラリスロマイシンの血中濃度が上昇しやすいため、用量調整が必要で、通常の半量から開始し、効果と副作用を慎重に観察しながら徐々に増量します。
*:クラリスロマイシン錠50mg小児用「NP」では、「2.相互作用」、「3.副作用 ..
マイコプラズマ、クラミジア、レジオネラなどの非定型病原体による肺炎患者に対しても、クラリスロマイシンは第一選択薬の一つとなり、これらの病原体は通常のペニシリン系抗生物質に反応しにくいため、マクロライド系抗生物質が有効で、特に若年者や学生、集団生活を送る人々に多く見られるマイコプラズマ肺炎の患者には、クラリスロマイシンの使用頻度が高くなります。
クラリスロマイシン(クラリス)、エリスロマイシン(エリスロシン)
・クロナゼパムの代謝に関わるCYP3A4活性は個体差で最大100倍程度の違いがあるといわれている
アタザナビル(レイアタッツ)、エファビレンツ(ストックリン)、エトラビン(インテレンス)
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌療法において、クラリスロマイシンは重要な役割を果たし、プロトンポンプ阻害剤やアモキシシリンと併用して除菌治療を受ける患者に処方するだけでなく、ヘリコバクター・ピロリ菌陽性の機能性ディスペプシア患者や、胃MALTリンパ腫患者にも同様の除菌療法を行い、長期的な胃粘膜の健康維持に寄与します。