喫煙者を1週間禁煙させてメラトニン25mg服用すると、という報告があります。
ところで、みなさんは夜ぐっすり眠れていますか?冒頭でもお話しした通り、実はセロトニンは「睡眠」とも深い関係があるのです!
有田先生いわく、その秘密の鍵を握るのは、夜ぐっすり眠るために必要な物質「メラトニン」。別名「睡眠ホルモン」とも呼ばれており、このメラトニンが多いと寝付きもよく、ぐっすり眠れるのです。メラトニンは脳内の松果体という部分から分泌されるホルモンで、覚醒を睡眠に切り替えて、自然な睡眠を促してくれます。起床してから14時間〜以降の日暮れ頃から分泌され始め、たくさん作られるほど睡眠の質が良くなることがわかっています。ちなみに、メラトニンはアンチエイジングとも密接な関わりがあり、元気で若々しくいるためにも欠かせないホルモンなんですよ。
そして、このメラトニンを分泌するための材料となるのがセロトニンです。朝起きてから分泌され始めるセロトニンは、陽が沈むと昼間作られたセロトニンを材料にメラトニンを分泌し始めるのです。つまり、快眠のためには、セロトニンを日中たくさん作っておくことが重要なのです!
そのためには、やはり朝どう過ごすかが重要になってきます。「朝遅く起きると、その分セロトニンを作る時間が十分ではないため、当然夜のメラトニン量も減ってしまいます」と指摘する有田先生。太陽とともに起きて、夜は早く布団に入り、8時間前後は眠る…。現代人にとってなかなか難しいとは思いますが、人間本来の生活こそが心身ともに元気に過ごす秘訣だということが分かりました。
「寝付きが悪い」「熟睡できない」という睡眠の悩みを抱えている方は、もしかすると“セロトニン不足”になる生活を送っているのかもしれません。今回ご紹介した、セロトニン活性化を促す方法を取り入れて、できるところから生活&睡眠改善していきましょう!
メラトニン分泌のために必要なトリプトファンは、体内で生成することができません。
ポケモンGOの登場により、スマートフォン(以下スマホ)、ゲーム機、タブレット端末が子どもたちの脳に与える影響が再び注目されています。
電子機器の多くが携帯性にすぐれ、ゲーム、スマホを長時間楽しむ子どもたちは、布団やベッドの中で睡眠直前まで機器を使用する傾向があります。
スマホ、携帯ゲーム機のディスプレイ(液晶画面)から発せられるブルーライトが睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌に悪影響を及ぼす可能性が報告されています。バックライトでディスプレイを表示するノートPCなどでも同じ危険性があるようです。電子機器が発する電磁波が子どもの脳に及ぼす影響を懸念する研究者もいます。したがって、就寝1~2時間前、あるいは夜の21~22時以降は、子どもたちに電子機器を使用しないように指導するべきと考えます。
厚生労働省も2014年3月、睡眠前のスマホ使用に関し注意喚起を行っています。就寝前のスマホ使用が睡眠障害を誘発することが世界中で報告され、欧米の一部の国で規制がなされたことを考慮したためと推定されます。
メラトニンは睡眠中、脳内の松果体から分泌されるホルモンで、睡眠・覚醒リズムの調整に深く関与しています。朝、光を浴びると、脳内の体内時計がリセットされて覚醒状態となります。同時に体内時計からの信号によりメラトニン分泌が抑えられます。一方、覚醒後14~16時間が経過すると、体内時計からの指令によりメラトニンは再び分泌されます。その作用で深部体温が低下し眠気を感じるようになります。メラトニンは概日リズムの調整以外にも、抗酸化、免疫調整など多様な作用を有しています。
日中はなるべく外で体を動かし、夜は電子機器の使用を極力控えることにより、睡眠・覚醒リズムを整えることは、メラトニンのみならず、子どもたちの脳の発達によい効果を与えます。
ゲーム・スマホの使用に関して、是非もう一度ご家族でご相談されることをおすすめいたします。
●基本情報
メラトニンは神経ホルモンの一種で、体内では必須アミノ酸[※1]の一種であるトリプトファンから生成されます。メラトニンの血中濃度は、昼に低く、夜に高くなります。このことからメラトニンが覚醒のリズムや、さまざまな身体機能を調節する働きをしていることがわかります。
メラトニンの血中濃度は1日のサイクルで変化しており、これを利用して時差ぼけの予防や睡眠障害の改善に効果的だといわれています。
また、メラトニンには抗酸化物質としての役割もあるため、アンチエイジングに効果があるともいわれています。
睡眠薬全般の副作用を避けるために、以下のことに注意してください。
●メラトニンの歴史
アメリカのイェール大学病院の医師アーロン・ラーナーは肌の色を濃くするホルモンを発見しました。その後、反対に肌を白くするホルモンを研究している中で、牛の松果体でメラトニンがつくられていることを知り、それが人間にも存在することを証明しました。
MT1には、1,2両方の働きがあるようです。また、睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠がありますが、MT1はレム睡眠に対する、MT2はノンレム睡眠に対する影響があるようです(文献3:図も)。これらの作用を利用して、メラトニンを不眠症治療、睡眠の改善にもちいることが行われます。
朝にトリプトファンを十分に摂取すると、就寝前のメラトニンの分泌量が安定することが期待できます。 ..
●メラトニンの過剰症と欠乏症
睡眠に関わるホルモンのため、メラトニンが過剰にありすぎても不足しても生活リズムが崩れる可能性があります。
また、卵巣機能の異常や排卵抑制、子宮収縮抑制などのホルモンに作用する可能性があり、妊娠中や妊娠を望む方が高濃度のメラトニンを摂取すると発達障害のリスクが増えてしまう恐れがあります。
一方で、「眠る時間が早くなりすぎた」という場合には21時に服用時間を遅くしたり、あるいは「もう少し早寝早起きがしたい」という場合には18時や19時に服用時間を早めたりします。この時注意することは、服用時間を一気に動かさない(たとえばいきなり20時から17時にしたりしない)ということと、動かしてから1~2週間はそのままの服用時間を維持して、効果が安定するのを待つということです。
「市販のメラトニンを購入した場合、そのサプリに実際何が含まれているかは分かりません。 ..
<番外編>夜でもOKなセロトニン活性化アクション
「セロトニンは活性化させるだけでなく、分泌を妨げる敵を減らすことも大事」だと言う、有田先生。ここでは、先に挙げた「ストレス」を減らすためにできることをご紹介します。
「ストレス軽減には、セロトニンと並んで『幸せホルモン』と呼ばれる『オキシトシン』の分泌を活性化させてあげると良いですよ。オキシトシンにはストレスを鎮める、癒す効果があります。心地良い触刺激によって増えるので、例えば親と子が触れ合ったりペットと遊んだり、マッサージを受けるのも良いですね。直接肌を触れ合わせることが難しい場合は、お喋りも効果的です。ただしここで重要なのは、表情を見るなど言葉以外のコミュニケーションが伴うこと。コロナ禍では対面でお喋りするのは難しいと思いますが、オンラインやテレビ電話など相手の顔が見える状態で会話できればOKなので取り入れてみてください」
第一のシステムは、覚醒中の疲労蓄積による睡眠欲求(青矢印)です。睡眠欲求は目覚めている時間が長いほど強くなります。徹夜などで長時間覚醒していると、普段寝つきにくい人でもすぐに入眠し、深い眠りが出現することが知られています。いったん眠りに入ると睡眠欲求は急速に減少し、その人にとって十分な時間だけたっぷりと眠ると睡眠欲求は消失して私たちは覚醒します。
メラトニン(睡眠ホルモン) 夜間に分泌され、催眠作用があり、1 日のリズムを ..
●メラトニンの生成
通常、メラトニンは松果体にてトリプトファンからセロトニンを経て体内合成されます。このため、まずはトリプトファンを多く含む食材から摂取する必要があります。
メラトニンが生成される量は光量にも関係するため、普段の生活から朝に太陽の光を浴び、夜間は就寝前や就寝時には周囲をできるだけ暗く保ち、一日のリズムをつくる必要があります。日光を浴びるのが難しい場合は、照明などの人工的な光を上手に工夫することで、メラトニンの生成をスムーズにすることが可能です。
メラトニンの分泌は朝目覚めて太陽を浴びてから約15時間後に始まります。分泌量は就寝前の1~2時間前に上昇し、真夜中にピークを迎えます。
メラトニンが分泌し始めるのは朝起きてから約15時間後就寝1〜2時間前はさらに上昇し、メラトニンの分泌が増えると副交感神経が優位になり、呼吸や脈拍が安定しやすく深い眠りへ導きやすくなります。
メラトニンの個人輸入は一ヶ月分しかできないと何かのサイトで見たもので心配です ..
MT1とMT2に対する作用が、睡眠に関連したものです。MT1とMT2の働きは、必ずしも十分に解明されているとは言えません。しかし、メラトニンの睡眠に対する影響は、大きく分けると2つあります。
起きたい時間の10分前に開くように設定すると、朝日を感じたあとに ..
第二のメカニズムは、覚醒力(赤矢印)です。覚醒力はから発信されるシグナルの指示で、交感神経の活性化、覚醒作用のあるホルモンの分泌、深部体温(脳温)の上昇などによりもたらされます。覚醒力は日中を通じて増大し、徐々に強まる睡眠欲求に打ち勝ってヒトを目覚めさせます。普段の就床時刻の数時間前に最も覚醒力が強くなり、その後が分泌される頃(就床時刻の1~2時間前)に急速に覚醒力が低下します。このため、私たちは夕食後に団欒するなどすっきり目覚めていても、就床時刻あたりで急に眠気を感じるようになります。仮に覚醒力がなければ、徐々に強まる睡眠欲求のため日中の後半は眠気との戦いで質の高い社会生活は営めなくなるでしょう。
これは、光がメラトニンの分泌を抑制してしまい、結果的にメラトニンの自然に眠くなる作用を妨げてしまうからです。 また、寝る前 ..
●メラトニンを摂取する際の注意点
まれにメラトニンを口径摂取した際にアレルギー性皮膚反応が起こったという報告があります。
多量に摂取をすると、疲労感や睡眠・覚醒のリズムが崩れる可能性があります。
摂取する時間帯により、日中に眠気を引き起こす場合があるので、服用後に車の運転などを控えている場合は注意が必要です。
睡眠について(後編)~良質な睡眠を得るために~|ドクターコラム
メラトニンは、病気や服用薬によって、併用できない場合があります。以下の病気や服用薬ではメラトニンの処方はできません。
プラセボと比較して20分~30分ほどの改善が確認されています。 その改善効果 ..
副作用なし 95.4%(165例) / 副作用あり 4.6%(8例)
<副作用は、眠気(2例)、悪心(1例)、頭痛(1例)、多夢(1例)、心高部痛(1例)、夢・気分不快(1例)、起床時の頭重感(1例)>
「寝る前スマホ」は要注意。丸ノ内線「方南町駅」3B改札となり、平日19時30分 ..
例えば、活動する日中には脳の温度を高く保ち、夜間は体から熱を逃がして脳を冷やします(熱放散)。
そのため就床前の眠気が強くなる時間帯は、脳が急速に冷える時間と一致しています。寝入る前に赤ちゃんの手足がぽっかりしているのは熱放散をしているためです。また同じ頃、体内時計ホルモンであるメラトニンが分泌を始め入眠を促します。これら以外にも様々な生体機能が協調しあいながら、ハーモニーを奏でるように質の高い眠りのために作用します。
朝方になると覚醒作用を持つ副腎皮質ホルモンの分泌が始まります。また、脳の温度が自然に高くなります。このような準備状態が整って私たちは健やかな目覚めを迎えます。
朝日を浴びる6つの効果!睡眠の質を最大限に高める日光浴のポイント
「この栄養素は、筋肉や神経系の緊張を解き、炎症を和らげることで、睡眠の質を高めてくれます」とシャピロ氏は説明する。 アーモンド1オンス(23粒程度)で、1日に必要なマグネシウムの19%を摂取できるという。 この量のアーモンドを就寝の30分~1時間ほど前に食べることで、ぐっすり眠れるかもしれない。
「朝日を浴びるといい」のはなぜ?知っておきたい睡眠のメカニズム
プロテインを寝る前に摂るダメな飲み方を避けるために、まずは最適なタイミングで摂取することを心掛けましょう。
私たちが眠りにつく22時から深夜2時ごろは、成長ホルモンが最も多く分泌される時間帯と言われています。
成長ホルモンは、脳からの指令を受けて下垂体から分泌されるホルモンで、さまざまな代謝調節に関わっています。
そのため体内での成長ホルモンの働きに合わせて、寝る前にプロテインを飲むことによって、より効率的に栄養の吸収が期待できます。
寝る直前に飲んでしまうと、胃腸などの消化器官に負担がかかるため、就寝の30~60分前までに摂取するようにしましょう。
普段11時に就寝する人であれば、遅くとも10時30分までにはプロテインを飲み終えるように配慮してみてください。
夜眠れない時にメラトニンを摂取するのは安全? 専門家が詳しく解説
メラトニンは睡眠を促進する作用を持ちますが、明るい光の下では分泌が停止します。静臥して熱放散を促し、メラトニン分泌を妨げないように消灯をした暗い部屋で休むことは、睡眠をサポートする生理機能の力を最大限に引き出す上でも大事なことなのです。
30-60mL/分、<30mL/分)で内因性メラトニン濃度を比較した
プロテインを寝る前に飲んではダメと言われないためにも、プロテインの種類は適切なものを選択しましょう。
プロテインとひとつの名称で呼ばれることが多いですが、原材料には違いがあることをご存じでしょうか。
プロテインは、牛乳を原料とする「ホエイ」「カゼイン」、大豆を原料とする「ソイ」に大きく分けられます。
カゼインは牛乳のホエイ・脂肪分を取り除いて作られた固形成分です。
ホエイプロテインと比較して、な特徴があります。
この特徴を活かして、寝る前に飲むプロテインは、カゼインやソイを原材料としたプロテインがおすすめです。
就寝中にゆっくりと時間をかけて消化されるため、成長ホルモンとの相乗効果からじっくりとたんぱく質を補給できます。
中途覚醒 入眠後、夜中に何度も目が覚めて、なかなか寝つけない。 早朝覚醒 ..
●睡眠を促す効果
体内のメラトニンの生成は暗いと刺激され、明るいと抑制されます。このメラトニン制御は網膜錐体ではなく、網膜悍状体で起こっており、光に対する反応は完全に視機能を失っている場合を除いて、視覚障害者の方でもみられます。
このことから、メラトニンは睡眠・覚醒のリズムを整える作用があるため、生活リズムを保った上で就寝の30分〜60分前に服用すると効果があるとされています。
睡眠のみならず、体内時計を正常に整える効果もあるので、崩れた体内時計をリセットし、質の良い睡眠を手に入れるためにも有効だと考えられます。【1】【2】