Sglt2阻害薬は,従来の大規模前向き臨床試験により,糖尿病の有無に
3.3% ハザード比 0.73 [95% 信頼性区間0.61-0.88])に基づいています 。治療ベネフィットはすべての患者サブグループにおいて一貫していました。本試験によりフォシーガの確立された安全性プロファイルが確認されました。
アストラゼネカの循環器・腎・代謝疾患 (CVRM) について
循環器・腎・代謝領域は、アストラゼネカの3つの主要治療領域のひとつであり、重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、循環器・腎・代謝疾患をもつ世界中の何百万人もの患者さんの健康と、治療法の進歩に貢献する革新的なサイエンスを継続的に提供し、疾患の治療・進展抑制、さらには臓器およびその機能の再生の実現を目指しています。
海外の大規模臨床試験で寿命を延ばす効果が認められ、従来のACE阻害薬 ..
4.発表内容:
(1)研究の背景
SGLT2阻害薬は糖尿病治療薬として開発されましたが、大規模臨床試験において(糖尿病の有無に関わらず)腎保護作用を有していることが示され、2021年以降にSGLT2阻害薬の適応は慢性腎臓病に対しても拡大されています。臨床現場でのニーズが高まったことから、SGLT2阻害薬の処方数は増加し、国内では現在6種類のSGLT2阻害薬が糖尿病への適応を有していますが、SGLT2阻害薬の薬剤間で腎保護作用を比較した研究は少なく、SGLT2阻害薬の腎保護作用が、クラスエフェクトと考えて良いのかについては議論が分かれるところでした。そこで、今回、国内最大規模のレセプトデータベースを用いて、糖尿病に対して新規にSGLT2阻害薬が処方された約12,000症例を対象に、個々のSGLT2阻害薬の薬剤間で腎機能の経時的な変化量を比較しました。
Stephen Wiviottは、次のように述べています。「DECLARE試験は、ダパグリフロジンが複数の心血管リスク因子または心血管疾患の既往歴を有する2型糖尿病患者さんの心不全リスクを低減することが可能であることをはっきりと証明した重要な試験です。これらのデータは、多様な患者集団の心不全リスクに対応するために、私達の糖尿病管理を、血糖コントロールを第一としたものから血糖コントロールを超えたものへと変える可能性があります」。
本承認は2019年8月に発表したEUにおける販売承認内容への追加に続くものです。また、同適応の追加は中国においても承認審査中であり、規制当局の判断は2020年の上半期に得られる予定です。
FDAは、フォシーガの第III相DAPA-HF試験およびDELIVER試験に基づき、左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)または左室駆出率が保持された心不全 (HFpEF)の成人患者さんにおける心血管死または心不全悪化のリスク低減を目的とした開発に対し、ファストトラック指定を付与しました。また、第III相DAPA-CKD試験に基づき、慢性腎臓病 (CKD)患者さんにおける腎不全の進行遅延、心血管死ならびに腎死の予防を目的とした開発に対し、ファストトラック指定を付与しました。
なお、2型糖尿病患者さんの心不全による入院リスク低減の適応は本邦未承認です。
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フォシーガについて
フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)は、成人2型糖尿病患者さんの食事、運動療法の補助療法としての血糖コントロールの改善を適応とし、経口1日1回投与で単剤療法および併用療法で用いる薬剤として使われる、ファーストインクラスの選択的SGLT2阻害剤です。本邦では2019年3月、1型糖尿病の適応を取得しました。フォシーガの強固な臨床プログラムは、終了済みの試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガは、現在までに250万患者年以上に処方されました。
DECLARE-TIMI58試験について:
DECLARE(Dapagliflozin Effect on Cardiovascular Events[心血管系イベントに及ぼすダパグリフロジンの作用])-TIMI58試験は、広範な患者集団を対象とした、選択的SGLT2阻害剤において過去最大規模の心血管アウトカム試験です。本試験は、アストラゼネカが実施する第Ⅲ相無作為化二重盲検プラセボ対照多施設共同試験で、複数の心血管リスク因子、あるいは、心血管疾患の既往歴を有する患者さんを含む、心血管イベントリスクが高い成人2型糖尿病患者さんを対象に、フォシーガの有効性と安全性をプラセボと比較評価します。DECLARE試験には、日本を含む世界33カ国882施設から17,000例超の患者さんが登録され、TIMI試験グループ(米・マサチューセッツ州ボストン)がHadassah Hebrew大学メディカルセンター(イスラエル・エルサレム)と協力し、独立して実施されました。
DECLARE-TIMI 58試験では、フォシーガがプラセボと比較して、心不全による入院または心血管死の主要な複合評価項目のリスクを有意に17%低下させました (4.9% vs.
近の大規模臨床試験において予想を超えた多面的な臓器保護作用の可能性が示されつつあります
Diabetes Care 2021 ;44:2589)。これまで 1型糖尿病治療のガイドラインはありましたが、このコンセンサスレポートは医療者が成人1型糖尿病の管理をする上で考慮すべきことに焦点をあてられています。
実臨床では、1型糖尿病と2型糖尿病の両方の特徴を併せ持つ症例や、2型糖尿病であってもケトーシスを繰り返す症例もあることから、成人期発症1型糖尿病の診断は必ずしも容易ではありません。実際、成人期発症1型糖尿病の40%を2型糖尿病と誤診したとの報告があります。また1型糖尿病の診断において抗GAD抗体の測定は有用ですが、白人1型糖尿病の5-10%は膵島関連自己抗体が陰性のため、抗GAD抗体が陰性であっても1型糖尿病の可能性を除外することはできません。
今回のコンセンサスレポートでは、成人発症糖尿病で1型糖尿病が疑われる症例、すなわち①35歳未満発症、②BMI25kg/m2未満、③体重減少、④ケトアシドーシス、⑤随時血糖360mg/dL以上、などを有する場合には、1型糖尿病を疑い抗GAD抗体を測定することが奨励されています。抗GAD抗体が陰性の場合はさらにIA-2抗体およびZnT8抗体を測定し、陽性であれば1型糖尿病と診断します。
なお膵島関連自己抗体が陰性であっても、随時C-ペプチド値が0.6ng/mL未満なら1型糖尿病、0.6-1.8ng/mLであれば5年以内に再検査、1.8ng/mL以上であれば2型糖尿病と診断するとされています。35歳未満ではMODYなど単一遺伝子の異常による糖尿病を除外診断します。
管理目標は個々の患者の罹病期間、年齢、予後、重症低血糖の有無、合併症の状態等により設定します。一般に、HbA1c 7%未満、持続皮下糖濃度測定(CGM)を使用している場合はグルコース値が70-180mg/dLである時間の割合(time in range)を全体の70%以上、70mg/dl未満を5%未満(うち54mg/dl未満を1%未満)、180mg/dL以上(time above range)を30%未満(うち250 mg/dL以上を5%未満)とすることを目標としますが、さらに高齢者では低血糖を1%未満にすることが推奨されています。インスリン療法ではハイブリッドクローズドループを利用したインスリンポンプ療法が利便性、低血糖予防の上でもっともよいとされていますが、価格が高いのが難点です。持効型インスリンと超速効型またはウルトラ超速効型インスリンによる強化療法が標準的で、NPH製剤やregularインスリンは利便性と低血糖予防の上ではやや劣ります。 その他、膵臓・膵島移植、SGLT2阻害薬など他の薬剤による治療の可能性、各ライフステージにおいて注意すべき点、心理社会的な問題、飲酒や運転など日常生活における注意など、多くのテーマが36ページにもわたって解説されています。成人1型糖尿病のすべての方に適切な治療を提供するためのエビデンスを蓄積し、必要な時に手を差し伸べることができる、患者に寄り添う医療を提供すべきである、とまとめられています。
3.発表概要:
糖尿病(注4)の治療薬として開発されたSGLT2阻害薬は、腎臓にある近位尿細管での糖の再吸収を阻害し、糖を尿から排出することで血糖値を下げる薬剤です。SGLT2阻害薬は、これまでの大規模臨床試験において、慢性腎臓病(CKD、注5)の症例に対して腎保護効果が示されたことから、腎臓病の治療薬としても注目を集めています。国内では2014年以降、6種類のSGLT2阻害薬が保険適用され、糖尿病の治療薬として処方されています。SGLT2阻害薬の薬剤間で効果に差が生じるのか、それとも共通の効果(クラスエフェクト)を示すのかについては臨床におけるエビデンスが少ないため、こうしたエビデンスの蓄積が望まれています。
そこで、東京大学の小室一成教授、金子英弘特任講師、南学正臣教授、康永秀生教授、岡田啓特任助教、鈴木裕太研究員および、佐賀大学の野出孝一教授らの研究グループは、国内の大規模なレセプトデータベースを用いて、新規にSGLT2阻害薬が処方された約12,000件の糖尿病症例を解析し、SGLT2阻害薬間で、腎機能の経時的な変化量に有意差がないことを示しました。なお、本研究グループは、糖尿病症例における循環器疾患発症率がSGLT2阻害薬の薬剤間で同等であることを報告していますが(Cardiovasc Diabetol. 2022 May 18;21(1):67. ※)、これらの結果も合わせると、SGLT2阻害薬の腎保護作用あるいは心保護作用がクラスエフェクトであることが示唆されます。本研究成果は、今後の糖尿病、慢性腎臓病、循環器疾患の治療におけるSGLT2阻害薬の使用を考えるうえで、重要なリアルワールドエビデンスになることが期待されます。
なお本研究は、厚生労働省科学研究費補助金(厚生労働行政推進調査事業費補助金・政策科学総合研究事業(政策科学推進研究事業)「診療現場の実態に即した医療ビッグデータを利活用できる人材育成促進に資するための研究」課題番号:21AA2007、研究代表者:康永秀生)の支援により行われ、日本時間8月9日に国際腎臓学会(ISN)の学会誌「Kidney International (Article in Press)」に掲載されました。
そこで真に有用かどうかを調査するためには大規模臨床試験による裏付けがなされるのが一番です。 ..
アストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ」が、慢性腎臓病(CKD)の適応を持つ薬剤として国内初の承認を取得しました。CKDでは、ほかにも2つのSGLT2阻害薬が最終治験を行っているほか、MR拮抗薬やNrf2活性化薬なども開発の後期段階に控えています。国内には約1300万人のCKD患者がいるとされ、治療の進展に期待がかかります。
“DAPA Care”は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の臨床プログラムです。終了済みおよび進行中の試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガはこれまでに250万患者年以上に処方されています。またフォシーガは、現在、2型糖尿病合併の有無に関わらず、駆出率が保たれた心不全患者さんを対象として有効性を評価するDELIVER第Ⅲ相試験および急性心筋梗塞(MI)または心臓発作発症後の非2型糖尿病患者さんを対象とした第Ⅲ相DAPA-MI試験が進行中です。DAPA-MI試験は、この種の試験では初めてとなる適応症追加を目的としたレジストリに基づく無作為化比較対照試験です。
TRANSFORM-HFという大規模臨床試験がJAMA今週号に発表されました。 私が ..
(3)社会的意義
本研究は、糖尿病だけでなく慢性腎臓病や循環器疾患に対する主要な薬剤としてSGLT2阻害薬への期待が高まる中で、SGLT2阻害薬の各薬剤間における腎保護作用が同等である可能性を、大規模なリアルワールドデータで示しました。これまでエビデンスの乏しかった臨床の現場、とりわけ腎臓領域に貴重なエビデンスを提供することができたと考えています。本研究が、糖尿病や腎臓病などの疾患をもつ患者さんのQOL(Quality of Life)改善、そして健康寿命の延伸に貢献していくものと期待されます。
私は今まで、あえてこのテーマから距離を置いて来たのかもしれない。でEMPA-REG OUTCOMEⓇに軽く触れ、でClass effectかDrug effectかというテーマにしてお茶を濁してきた。それはこのテーマに直球勝負で意見することに対し、四戒(驚、懼、疑、惑)を抱いていたからだ。しかし今、自信を持って言える。SGLT2阻害薬は凄い薬だ!
SGLT2阻害薬は発売当初から逆風の真只中に立ち続けてきた。尿糖を増やすとは何事だ!脱水で脳梗塞が激増するに違いない!といった非難を浴び続けた。しかし、冷静に考えればどの薬剤も治験を経て世に出回っているのだから、驚くような大惨事になるはずがない。群集心理は恐ろしいものだ。わが国最初のSGLT2阻害薬イプラグリフロジン(スーグラⓇ)が臨床応用された頃、ベーリンガー・インゲルハイム社の担当者と“エンパグリフロジン(ジャディアンスⓇ)が発売される頃にはSGLT2阻害薬が全面発売中止になっているかもしれませんね”と苦笑したことを覚えている。しかし、、で紹介したEMPA-REG OUTCOMEⓇ以降SGLT2阻害薬は一気にスターダムにのし上がった。その後、多くの大規模臨床試験でSGLT2阻害薬の心保護作用・腎保護作用が明らかにされ、最近では非糖尿病者に対しても、心不全や慢性腎臓病の病名で保険適応を取得するSGLT2阻害薬も現れた。SGLT2阻害薬は糖尿病治療薬の枠を超えたのだ。SGLT2阻害薬がここまで素晴らしい心腎保護の結果を出せた背景に、心腎連関の改善というメカニズムの存在が示唆されている(Mebio 34:58-66, 2017)。糖を尿に捨て血糖を下げ、浸透圧利尿で余剰な水を捨てるのみならず、ナトリウム再吸収も抑制するためmacula densaに流れ込むナトリウム量を増やして糸球体内圧を下げている。我々はスーグラⓇ発売当初から逆風に立ち向かい、FUSIONという臨床研究を行った(Endocr J 2018 Aug 27;65(8):859-86)。この時、SGLT2阻害薬が患者背景に関わらず血糖降下作用を発揮するということのみならず、血圧低下、体重減少、血清CPRの低下という副次的作用も見出した。
その後、多くの大規模臨床試験でSGLT2阻害薬の心保護作用・腎保護作用が明らかに ..
インスリン治療が欠かせない1型糖尿病患者の補助治療としてSGLT2阻害薬が注目されている。「スーグラ」(一般名:イプラグリフロジン)に続いて「フォシーガ」(ダパグリフロジン)も1型糖尿病の効能追加が2019年3月に認められ、臨床現場で使用するケースが広がっている。製造販売元のアストラゼネカはフォシーガについてさらなる適応拡大を目指し、慢性心不全/慢性腎臓病患者を対象とした国際共同試験も進めている。SGLT2阻害薬は糖尿病治療の枠を超え、どこまで多くの患者の予後を改善する可能性を持っているのか。アストラゼネカで循環器・腎・代謝疾患領域の開発を担当する皿井伸明医師に話を聞いた。
2019年以降に発表された大規模臨床試験で、糖尿病で最も多いタイ
お茶の水循環器内科は6年目を迎えました。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町でスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもと、「お茶の水循環器内科」にリニューアルしました。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、急性心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動等の心血管疾患の危険因子をコントロールすることで十分に予防可能です。心血管疾患の危険因子に対して適切な治療開始と治療継続のために、お茶の水循環器内科は夜間も土日も診療をオープンにしています。世の中から救えるはずの病気をなくすこと、これが当院のミッションです。お茶の水循環器内科をよろしくお願いいたします。
お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐
sGC活性薬ベルイシグアトと、心筋ミオシン活性薬オメカムティブメカルビルは、本年、大規模臨床試験結果が公表され、ポジティブな結果であった。
現在進行中の心不全に対するSGLT2阻害薬の臨床試験についてまとめました。経口血糖降下薬のSGLT2阻害薬は糖尿病だけでなく心不全にも効果がありそうであることが知られて来ました。SGLT2阻害薬の中でも特にジャディアンス(エンパグリフロジン)、フォシーガ(ダパグリフロジン)、カナグル(カナグリフロジン)の3つは大規模臨床試験でエビデンスが報告されています。下記の試験は全て対象として「糖尿病の有無を問わない」という条件のもと、慢性心不全に対してSGLT2阻害薬の効果を検討しています。
「EMPEROR Reduced」→
「EMPEROR Preserved」→
「DELIVER」→
「DAPA-HF」の結果については以前詳しくホームページでまとめています。
「糖尿病治療薬「フォシーガ」で慢性心不全悪化リスク低減効果があることが明らかになりました。」→
「DAPA-HF」→
糖尿病の有無を問わないで慢性心不全に対して効果があることが立証されれば、SGLT2阻害薬は慢性心不全の治療薬という位置付けが加わることになります。他の試験の様子は2020年以降に次々と発表予定ですので、わかり次第お知らせして行きます。
今回の図示はメディカルトリビューンの記事を引用させていただきました。
→
のリスクが高い。 • 大規模臨床試験で、糖尿病患者において、SGLT2阻害
さてもともと糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬ですが、まずは心血管病のある糖尿病患者にSGLT2阻害薬を投与すると心血管死亡、心不全入院を有意に改善したというデータが得られました。
次の段階として、糖尿病の有無にかかわらず心不全の治療薬になりうるかどうかの臨床試験が行われました。心不全患者で標準治療が行われている群にSGLT2阻害薬を投与すると、糖尿病の有無にかかわらず心血管死と心不全入院は有意に減少した、との大規模臨床試験結果が相次いで発表されました。
糖尿病患者でなくても心不全治療にSGLT2阻害薬が有効ということが分かったのです。そして本邦および海外の心不全診療ガイドライン(医師が病気を治療するときの指針)において、SGLT2阻害薬は標準的または基本的治療薬として考慮されるべき、と位置づけられました。
SGLT2阻害薬は2014年に本邦で使用が開始された新しい薬剤ですが、大規模臨床試験で腎保 ..
SGLT2阻害薬の使用成績や大規模臨床試験(EMPA-REG OUTCOME試験、CANVAS試験、DECLARE-TIMI試験)の結果をご紹介いただき、今後の糖尿病治療のあり方やSGLT2阻害薬の使用についてご講演頂きました。
この薬以外はいいものだと思いますが、大規模臨床試験でエビデンスが確立しているのは、フォシーガ、カナグル、ジャディアンスの3つだけです。
このSGLT2阻害薬は、血糖値を下げるだけではありません。
当院でも採用しているジャディアンスを用いた大規模臨床試験(EMPA-REG OUTCOME 試験)では、心血管イベントの減少効果が認められました。
また心不全による入院のリスクも低下させる事もわかりました。
つまり心臓を守る効果も有るという事です。
最近では、心臓の他に腎臓にも良いという事もわかってきました。
ですから、このお薬は糖尿病の分野だけでは無く、循環器の分野でも注目を浴びています。
ちなみに、これらの効果はSGLT2阻害薬全てに有るのでは無いかと言われています。
UKPDSは英国で実施された、2型糖尿病者を対象に厳格血糖コントロールにより合併症の抑制ができるかを検討した大規模臨床試験です。
皿井 当初、「本当に1型糖尿病の治療薬として成り立つのか」というところでいろいろな議論がありました。1型糖尿病の患者さんはインスリンの投与が絶対必要ですし、インスリンの投与量が多すぎても少なすぎても深刻な有害事象が起こる可能性がある。その中で、余剰な糖を尿中に排泄して血糖を下げるSGLT2阻害薬という薬剤が患者の血糖コントロールに本当に有用なのか、という議論が重ねられ、最終的に低血糖やDKA(糖尿病性ケトアシドーシス)をしっかり管理しながら開発することが重要という結論に至りました。
臨床試験は、インスリン製剤の投与量を適切に調整しながらフォシーガの併用を続けるというデザインにし、フォシーガ併用開始時に低血糖予防のために必要と考えられた場合は、インスリン製剤の減量を20%以内で検討するという大まかな基準だけ設けました。
患者さんには症状の有無にかかわらず低血糖に関するすべての事象を報告していただき、きめ細かくデータを評価することにしました。DKAに関しても、予防の観点から血中のケトン体を自己測定できるようにし、閾値を超えた場合には医療機関に連絡していただくという体制をとりました。
新しい治療法ですので、効果が期待できる半面、リスクもあるだろうということで、専門の先生方の理解を得るのにも当時の担当者は苦労したようです。
これまでの大規模臨床試験や市販後調査の結果からは、SGLT2阻害薬が脳梗塞の発
アストラゼネカ株式会社と小野薬品工業株式会社は11月26日、都内でSGLT2阻害剤フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)の大規模な心血管アウトカム試験であるDECLARE-TIMI58試験に関するメディアセミナーを開催。日本糖尿病学会理事長で東京大学大学院医学系研究科糖尿病・生活習慣病予防講座特任教授の門脇孝氏と、日本循環器学会代表理事で東京大学大学院医学系研究科循環器内科学教授の小室一成氏が講演した。
SGLT2 阻害薬の大規模臨床試験において、この薬剤が糖尿病腎症の進展を抑制する ..
今回の承認は、第3相臨床開発プログラムDEPICT(Dapagliflozin Evaluation in Patients with Inadequately Controlled Type1 Diabetes)と、国内第3相長期安全性試験(D1695C00001試験)の結果に基づくもの。両試験では、血糖コントロールが不十分な1型糖尿病患者に、用量調整可能なインスリン療法への経口投与の補助治療としてフォシーガを投与。その結果、5mgおよび10mgいずれの用量も平均HbA1c値(主要評価項目)が、有意かつ臨床的に意義のあるベースラインからの低下を示し、また24週の時点での体重とインスリンの1日総投与量(副次評価項目)が減少した。
[PDF] 大規模臨床試験から学ぶ SGLT2阻害薬の 心血管イベント抑制効果
さらに言えば、最も安全な可能性があるのは、内服薬で糖を尿に排出させて、4kg体重を落とす薬があります。 この薬で11kg痩せた人もいますが、だいたい痩せても4kg止まりですが、心臓や腎臓にいい効果があるのがいいところです。 SGLT-2阻害薬という薬ですが、ここで「スーグラ 」が入っています。 この薬以外はいいものだと思いますが、大規模臨床試験でエビデンスが確立しているのは、フォシーガ、カナグル、ジャディアンスの3つだけです。 もっとも副作用が少ないルセフィは効果の点で少しおちるイメージです。 皮膚の弱い人には、ルセフィ、という考えもあるかもしれませんが、そもそも発疹がでる可能性がある薬なので、皮膚が弱い人にはどの薬も出さないのが基本です。 ただ、その安全性から、カナグルで3ヶ月から半年、その後切り替えても安全なルセフィにするとより効果がます(カナグルは厳密にいうとSGLT-1も阻害するので少し効果がちがうため、慣れて来た頃に違う薬、という訳です)という報告をしています。 11kg痩せた人もこの「スイッチ療法」でした。 内服薬も中止できました。