「ベストキッド」は1984年の作品ですが、「コブラ会」はその34年後から始まります。
映画『ベスト・キッド』(1984)は、転校先で不良グループに目をつけられた高校生ダニエルが、沖縄発祥の空手を操る老人・ミヤギと出会い、空手の稽古を通して人生を学んでいく青春映画。車のワックスがけやペンキ塗りがそのまま空手の動きにつながる修行シーンはあまりに有名で、直撃世代なら誰もが一度はマネしたことでしょう。
コブラ会は映画「ベスト・キッド」シリーズの34年後を描いた連続ドラマです。
大ヒットを受けて、ミヤギの故郷・沖縄が舞台の『』(1986)、ミヤギ道との戦いで窮地に追いやられたコブラ会の復讐を描く『ベスト・キッド3/最後の挑戦』(1989)が公開。その後も映画では、女性主人公を描く第4弾と、&共演のリメイク版も製作されましたが、「コブラ会」では主に、初期三作品のその後が描かれています。
コブラ会がメインではありますが、物語はジョニーとダニエル、それぞれの視点で進みます。お互いが何を思い、何を目的としているのか。それぞれが葛藤するシーンが、お互いの目線から語られるのは興味深いです。ジョニーの弟子や、息子、ダニエルの娘との関係も、複雑に絡み合っていきます。
2人の視点から描かれる群像劇がこのドラマの魅力を引き立てていますよ!
ターゲットはずばり「ベスト・キッド」を昔に見たお父さんとその息子ですね。
9月9日よりNetflixにてシーズン5が配信されたばかりの人気ドラマ「コブラ会」。本作は80年代に大ヒットした「ベスト・キッド」シリーズの主人公ダニエル・ラルーソー(ラルフ・マッチオ)とライバルのジョニー・ロレンス(ウィリアム・ザブカ)のその後を同キャストで描き、因縁の大会から30年以上が経ち大人になった2人が空手の指導者として再び火花を散らすという1作だ。
ここ数年、ヒット作の続編やリブート、スピンオフが大量に作られ、一つの金脈コンテンツとなっているなか、オリジナルの人気に肖った懐古趣味な作品になることもしばしば…。しかし「コブラ会」は、単なるオールドファンに向けただけの作品ではなく、むしろ過去の映画シリーズの価値すら昇華させるような1作となっている。シリーズも終わりに近づき盛り上がりを見せているいま、改めてその魅力を紹介していきたい。
タイトルにもなっている「コブラ会」は、映画で元恋人を取られた腹いせにダニエルをいびっていた少年空手のチャンピオン、ジョニー・ローレンスが所属していた空手道場です。空手はあくまで防御のためとするミヤギ道空手と違い、彼らは「先に打て 強く打て 情け無用」が信条の武闘派集団。勝つためならば何でもする、何より心のあり方に重きを置くミヤギ道とは真逆の存在。ダニエルも、一度は敵の計略にはまり、コブラ会に身を寄せたこともありましたが、後に目を覚まし、ミヤギ道空手で彼らを撃退しました。
『コブラ会』を観ると、映画『ベスト・キッドThe Karate Kid』が気になってきます。
数多くのキャラクターにスポットが当てられる「コブラ会」だが、そのなかで主人公となるのが『ベスト・キッド』(84)でダニエルのことをいじめていた悪役のジョニー。34年前の空手大会決勝でダニエルに負けたことで人生が狂ったジョニーは酒に溺れる惨めな生活を送っていた。そんなある日、不良グループにいじめられている近所の少年ミゲルを助けたところ、空手を教えてほしいと頼まれ、空手道場「コブラ会」を復活させることになる。
いじめられっ子のミゲルが空手と出会ったことで自信をつけていく負け犬の逆転劇や、子どもたちの恋愛模様といった『ベスト・キッド』でおなじみの要素はもちろん、憎きコブラ会の復活を懸念し、ミヤギ道空手を再興させ対抗してくるダニエルをはじめとする過去の因縁が絡み合いながらストーリーは進んでいく。
修行をすると強くなれる……。努力が実を結んでいく様は、強さに憧れる人たちが持つロマンですよね。コブラ会のジョニーの教えは、荒っぽくも攻めを重視した喧嘩に近いともいえる戦い方。一方ミヤギ会のダニエルは綺麗な型を持ちつつ洗練された戦い方。
それぞれの個性が光り、教え方も独特です。しかしどちらの方法でも、生徒たちは確実に強くなっていきます。いじめられっ子だった子が、相手を傷つけるためではなく自分を守るために、そして自分に自信をつけるために強くなっていく姿には感動です。
「ベストキッド」は4まで制作されていますが、筆者はまだ3と4は見ていません。
「コブラ会」は大ヒット映画「ベスト・キッド」の公式続編ドラマとして2018年から配信されている米テレビシリーズ。同年から19年にかけてシーズン1と2がYouTubeで配信され、現在はシーズン3と4を合わせた全4シーズンがNetflixで配信されている。今月9日からシーズン5が配信されるとたちまちグローバルな人気を集め初登場1位となった。とくに北米、中南米、欧州、インド、豪州での人気が高い。
かつて空手の決勝試合を戦ったダニエル・ラルーソー(ラルフ・マッチオ)とジョニー・ロレンス(ウィリアム・ザブカ)。負けたジョニーは酒におぼれどん底の生活にあえいでいた。一方、勝利したダニエルはカーディーラーとして成功し裕福な生活を送っていた。ある日、ジョニーはコンビニで不良グループにからまれたミゲルを空手で救う。ミゲルから空手を教えて欲しいと言われたことから空手への情熱がよみがえり、空手道場「コブラ会」を再興し弟子に正しい生き方を伝授しようと奮闘する。
80年代感が漂っている『コブラ会 cobura kai』は、逆に新鮮。
ダニエルの優しく、そして芯のある性格はとても魅力的。ただ、真面目さゆえに堅物だと感じる部分もありますが、それもまた彼の個性。普段温和な彼ですが、我慢できずカッとなったシーンも。
シーズン1の4話目のシーンで、ダニエルが自分自身と空手を馬鹿にされ怒り大爆発! こらえきれなくなったダニエルが振り向きざまに華麗な回し蹴りで、相手の飲み物だけを蹴り飛ばすシーンは圧巻。
静かに正確に、誰にも怪我をさせず、手にしていた"ホバ茶"のみを宙に舞わせるシーンはカッコよすぎて何度も繰り返し観てしまうほど! そう、本当に強い男は無駄な虚勢など張らないのです。
牙を隠して確実に相手を仕留めます。その場に居た人々が啞然とする中、爽やかな笑顔でその場を後にするシーンは、是非観て欲しい名シーンです!
『ベスト・キッド』にてダニエルと闘うジョニー/『Cobra Kai』Ep 1より
傍若無人だったジョニーも、コブラ会で生徒を教えるうちに人として成長していきます。価値観の押し付けではなく、相手のことを考え思いやり、そして導くということを学びます。大人になってからも学びがあり、それを受け入れることができるのは素敵なことですよね。
かつて師匠から受け継いだ教えも、自分自身が生徒を教える立場になってみて、鏡のように見えることもあります。果たしてコブラ会の教えは正しいものなのか? 順調に物事は進んでいっているはずなのに、ジョニーのこれからの空手道にも大きな影響を与えています。
これからジョニーは何を思い、生徒たちに何を伝えていくのでしょうか。彼がどのように成長していくのか、片時も目が離せません。
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1984年に公開され、大ヒットとなった『ベスト・キッド』。ラルフ・マッチオ演じるダニエル少年と、ノリユキ・パット・モリタが演じた空手の達人ミヤギとの交流を描いた本作は、例えばNetflixの大ヒットドラマで80年代が舞台の『ストレンジャー・シングス』でも触れられており、当時を語るには外せないほどの80年代を代表する作品となっている。
シリーズ4では、映画「ベスト・キッド3」のテリー・シルバーが登場。またまた胸熱です。
オリジナル版の『ベスト・キッド』は、転校先で不良グループに目をつけられた高校生ダニエル()が、空手の達人・ミヤギ()と出会い、ミヤギ道空手の教えを通して人生を学んでいく青春映画。車のワックスがけやペンキ塗りが空手の動きにつながる修行シーンは語り草となり、シリーズの30数年後を描くNetflixドラマ「コブラ会」も大ヒットしている。(編集部・入倉功一)
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それから30数年が経った。Netflixのドラマシリーズ「コブラ会」は「ベスト・キッド」の公式な続編だ。
そこであったのが、かつて「ベスト・キッド2」にてダニエルが恋に落ちたクミコ。
人生を変えた因縁の大会から30年以上経った今、永遠のライバル、ジョニーとダニエルが再び火花を散らす。名作映画「ベスト・キッド」の続編シリーズ。
やる気になったロビーは、コブラ会の生徒たちにミヤギ道を教えていた。
1984年、空手大会の決勝でダニエルに負けたジョニーは酒に溺れ、惨めな生活を送っていた。そんな彼はある日、不良グループに暴行されていた少年ミゲルを助けたことから、かつて自身が所属していたコブラ会を再開させる。その一方で、カーディラーとして成功を収めていたダニエルは、師匠のミヤギの思いを受け継ぎ、自身の娘を含めた次世代に“ミヤギ道”を伝授していく。
そんなとき、サムの母が来店したせいで、トリーはバイト先を首になってしまう。
一方のダニエルは、ミヤギの教えを胸に自動車セールス会社で成功。テレビCMやビルボード広告でその姿を見ない日はなく、ジョニーのフラストレートションがたまるばかり。しかしある日、同じアパートに越してきた高校生ミゲルがいじめられているところに遭遇し、悪ガキどもを撃退したことから、ミゲルに空手の指導を頼まれます。一度は断るものの、ジョニーの心についた火種は、成功者としての余裕が漂うダニエルと再会したことで一気に燃え上がり、継父からの手切れ金を元手に、「コブラ会」を復活させるのです。
これは間違いなく「ベスト・キッド3」に出てきた悪役テリー・シルバーでしょう。
前回シーズン2では、コブラ会にクルーズが加わった事で悪い教えが蔓延し、コブラ会VSミヤギ道の争いが激化してしまう。
踏ん切りがついたシルバーは、コブラ会の先生として稽古に参加する。
、ジョン・クリーズ(マーティン・コーヴ)率いるコブラ会と空手大会で決着をつけことを決意したところで終わったシーズン3。シーズン4ではミヤギ道場を使っての共同練習が始まりますが、防御を第一とするミヤギ道と、攻撃こそ最大の防御だとするイーグルファングでは、水と油。ダニエルとジョニーがそれぞれの主張を曲げないまま指導をするので、はただただ混乱するのみ。なんとか折り合いをつけようとする二人は、元ミヤギ道の生徒にジョニーが先手必勝のイーグルファング流の戦いを教えて、一方の元イーグルファングの生徒にダニエルが守備重視のミヤギ道流の戦いを教える等、試行錯誤の日々が続きます。池の鯉を素手で捕まえさせようとする試みによってスピードを鍛える特訓をさせるダニエルに対して、ビルの屋上から隣のビルの屋上へジャンプして飛び移らせようとするムチャな特訓をさせるジョニーといった具合で、指導方法もバラバラ。
2人で稽古しょうとすると、そこにサムが現れる。一緒に稽古したいってさ。
第3シーズンでは、かつての師匠だったコブラ会の設立者ジョン・クリースの指導に歯向かったジョニー。長年、コブラ会を敵対視していたダニエルとタッグを組み、ジョン・クリース率いるコブラ会に挑むべく、サンフェルナンド・バレーのトーナメントに臨む決意を固めたところで物語は幕を閉じた。
「ベスト・キッド」シリーズのその後を描き、これまで5シーズン・50エピソードにわたって濃密な人間ドラマが繰り広げられてきた「コブラ会」。
『コブラ会』ではダニエルのライバルであったジョニー・ロレンスが主人公となり、演じるのは80年代から変わらずウィリアム・ザブカ。ダニエル役のラルフも出演しており、『ベスト・キッド』のファンも、『コブラ会』から見始めた若い世代も楽しめる作品となっている。
教えが、彼らをひとつに。 コブラ会Cobra Kai https ..
『ベスト・キッド』では典型的なヒールとして登場したジョニーの様々な側面を描くことで、単なる悪ではなく、かといって100パーセント善とも言い難いような人間味あるキャラクターに昇華してみせた「コブラ会」。