高齢者の睡眠トラブルを解決しよう!快適な睡眠をとるための対処法
高齢者の不眠の特徴について詳しく解説しました。加齢とともに睡眠状態やホルモンバランスなどが変化し、不眠傾向になります。そして、高齢者層(60歳以上)の「約30%」が何らかの不眠症状に悩まされていることもわかりました。
しかし、高齢者不眠は日々のセルフケアで発症予防できる余地があります。この記事でも高齢者不眠の特徴に合わせた具体的な予防法について詳しく解説したので、ぜひご活用ください。
また、より専門的な治療を受けたいなら、まずは医療機関に相談してみると良いでしょう。
高齢者における睡眠障害の要因を図 1 に示した. 高齢者では,心疾患,慢性肺疾患 ..
眠れない原因が、高齢者に多い細切れ睡眠であれば、夜用の大人用紙おむつを使うことで不眠を解決できるかもしれません。夜間に何度もトイレに起きる、夜間の尿モレが不安で眠りが浅いといった場合は、吸収量が多く朝まで安心な「夜1枚安心」シリーズをご活用ください。万が一トイレに間に合わなくても大丈夫という安心感で、心地よい睡眠をサポートします。
不眠で悩んでいる人にとって、睡眠薬(睡眠改善薬)は解決策のひとつです。薬局やドラッグストアで購入できる市販の睡眠薬には多くの種類があり、それぞれに特徴や効果が異なります。市販で購入できるのはあくまでも睡眠をサポートする睡眠改善薬であり、睡眠薬とは違うものです。
[PDF] 高齢者における睡眠障害と認知機能および睡眠改善技術
繰り返しになりますが、光には体内時計の時刻を調節して睡眠リズムを変化させる作用があります。また、強い光には交感神経を刺激して覚醒度を高めたり、抑うつ気分を改善したりする作用もあります。
ウェルミルの唾液でできる郵送検査では、検査結果をメールで受け取ることができ、結果に基づいて今後の対策や病院での診断を考える際の重要な指標となります。 プレチェックのため検査結果は確定診断ではありませんが、プレチェックの時点で数値に不安があれば専門医(睡眠機能の診療科、精神科、内科など)に相談し、適切なアプローチを取ることをおすすめします。
高齢者の睡眠障害(上) なぜ寝つき悪い? メラトニン低下でリズム乱れ 物音や尿意で覚醒.
日中活動すると適度な疲労感が得られ、入眠を促しやすくなります。加えて、睡眠リズムが確立され、体内時計が整うメリットもあります。つまり、朝に目覚めやすく、夜には自然な眠気が訪れます。
活動量を増やすために具体的に意識すべきことは、夕方から夜(就寝の3時間くらい前)に散歩やウォーキングなどの軽い運動をすることです。運動により一時的に体温が上がり、その後寝るまでに下がるため、徐々に入眠が促せます。
その他にも適度な運動はストレス解消となり、夜間の不安感や焦燥感の軽減になるため、中途覚醒の改善効果も期待できるでしょう。
ただし、夜遅くの激しい運動は逆効果になるため、日中適切なタイミングで運動することがポイントです。
就寝時の室内は、暗い状態のほうが睡眠に向いています。
暗くなると、睡眠と関係が深い「メラトニン」が分泌されやすくなるからです。
そのため、寝室の照明は電球色などの暖色系のものがおすすめです。
青みがかった昼光色や、自然の光に似た昼白色などの明かりは、リビングで過ごすのにはちょうどいいかもしれませんが、長時間浴び続けると体内時計を遅らせてしまう可能性があります。
睡眠中は明かりを消し、真っ暗にするのがベストですが、中途覚醒してトイレに立つ可能性を考えると、最低限の明かりはほしいものです。そこで、廊下などにフットライトや常夜灯などを設置しておくといいでしょう。
人の気配を感じた時だけに明かりがつく、人感センサーがついたLEDライトなどは、眠りを妨げる心配が少なく、省エネもできておすすめです。
これらを踏まえ、本ガイドでは、ライフステージごと(成人、こども、高齢者)に睡眠に ..
高齢者が生き生きとした生活を送るためには、快適で良質な睡眠をとることが欠かせません。
睡眠ホルモンとも呼ばれる「メラトニン」を分泌するには、精神を安定させる効果があり、幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の存在が欠かせません。
まず、セロトニンの分泌を高めるには、肉や魚、乳製品、豆類などに多く含まれる「トリプトファン」を朝食でしっかり摂りましょう。
食事で摂ったトリプトファンをセロトニンに変えるには、適度な運動が効果的です。
朝食後に、少し汗をかく程度の散歩やジョギングなどをするといいでしょう。
朝にセロトニンの分泌をしっかりしておくと、夜のメラトニンの分泌量も増えます。
さらに、朝起きてから太陽の光をしっかり浴びることも重要です。起きたらまずカーテンを開けて、自然の光を部屋の中に取り込んでください。
メラトニンは、日光を浴びた約16時間後に、脳の中にある松果体から分泌されると考えられています。
たとえば朝7時に目覚めて太陽に当たると、夜11時ごろにはメラトニンが分泌され、眠りにつきやすくなるでしょう。
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図8は健康な高齢者、不眠の高齢者、光照射を行った後の高齢者のメラトニン血中濃度を比べた図である。 ..
眠気を感じてから寝床に着く習慣をつけましょう。
眠たくないのに寝る習慣ができると、中途覚醒や早朝覚醒の原因になるからです。
特に定年後の高齢者は「起きていてもすることがないから」という理由で、早めに就寝する傾向にあります。結果として、中途覚醒が何度も繰り返され熟睡感が得られず、日中の疲労感や集中力の低下の原因になります。
また、生活リズムが乱れるため、適当な時間に入眠できなくなります。睡眠リズムが乱れると、活動と休息のバランスが崩れるため、心身への負担は計り知れません。
そこで、寝起きにカフェイン(コーヒーや紅茶など)を摂取して覚醒を促したり、朝日を浴びてメラトニン(入眠を促すホルモン)の分泌を抑えたりして、メリハリのある生活リズムに調整していくと良いでしょう。
特集 高齢者の睡眠―基礎から臨床まで― オレキシンと睡眠障害,認知症の関連について アデノシンと睡眠 メラトニン ..
不眠症におけるカウンセリング治療は、患者とカウンセラーが対話を通じて心理的な要因や睡眠習慣、ストレスなどに焦点を当てるアプローチのことです。
カウンセリングでは、睡眠に関する思いを聴取しながら不安を共有し、それらに対する新しい認識や対処法を見つけます。
また、リラクセーション技法や睡眠環境の改善策もあり、症状の軽減や睡眠の質の向上が期待できるでしょう。
代表的なカウンセリングに「認知行動療法」があります。認知行動療法とは、普段から持っている考え方のクセや習慣を見直し、物事に対する別の見方を補う治療法のことです。睡眠薬の減薬に有効な治療として推奨されています。
不眠症には心身のバランスが影響することが多いため、薬物治療に加えて、カウンセリングが行えると総合的な治療効果が期待できます。
眠りを促す働きがあるメラトニンの分泌量が加齢にともなって減少することも関係しています。 【参考記事】 不眠症. 症状の種類と特徴について。
高齢者が眠れないときの改善方法として、大人用紙おむつなどの吸水ケア用品を使って、夜間のトイレの不安を解消するのもおすすめです。「トイレに行きたくなったらどうしよう」という気持ちが強いと、その不安がストレスになり、睡眠を妨げてしまいます。夜用の大人用紙おむつを使えば、「もしトイレに間に合わなかった場合でも、紙おむつをしているから大丈夫」と考えられるため、安心して眠りにつくことができるでしょう。
また、トイレに対する不安やストレスが減ることで、トイレに行く回数自体が減ることもあります。
認知症予防やエイジング対策に期待?『メラトニン』の分泌を促そう
漢方は身体のバランスを整え、睡眠の質を改善する目的で用いられます。ただし、漢方薬には薬剤のような直接的に睡眠を促す効果はないため、即効性は期待できません。
不眠症に用いられる代表的な漢方薬は、以下のとおりです。
メラトニンは睡眠だけでなく、様々な身体の機能に影響を与えています。ここでは精神科医が、メラトニン ..
高齢者が眠れないときの改善方法として、寝る前の腹式呼吸やストレッチも効果的です。意識的な腹式呼吸やゆったりとしたストレッチには、副交感神経を優位に導く効果があるため、眠りにつきやすくなります。
Mishima K et al (2001) J Clin Endocrinol Metab
先述したように、高照度光には、1)朝の光は睡眠・覚醒リズムを前進させる働きがあり、ヒト本来が持っている約25時間の概日リズムを、朝、太陽光を浴びることで24時間にリセットすることができる、2)夕方の光は睡眠・覚醒リズムを後退させる働きがあり、夜間強い照明を浴びて、勉強や仕事をしていると睡眠相後退型の睡眠障害に陥る危険性が高まる、3)昼間に強い光を浴びると、睡眠・覚醒リズムと体温リズムの振幅を大きくし、メリハリのある生活ができるようになる、4)光は季節性感情障害を改善する、という作用があることがわかっている。睡眠障害やうつ病の治療に、他の治療法と高照度光を組み合わせることで、効果が高まることが大いに期待される。
メラトニンの低下やノンレム睡眠の減少など眠れなくなる一番の理由は、脳で分泌される睡眠 ..
睡眠衛生の改善で不眠症の改善効果がない、もしくは重度不眠症で薬剤治療が必要と医師が判断したら、薬物療法の適応となります。
一般的に用いられる不眠症改善薬は、以下の表をご覧ください。
メラトニン | 看護師の用語辞典 | 看護roo![カンゴルー]
市販で購入できる睡眠薬(睡眠改善薬)は、適切に選ばなければ効果が薄いどころか、副作用や依存症のリスクも考えられます。
(めらとにん)とは、脳の松果体で合成されるホルモンである。睡眠 ..
睡眠衛生とは睡眠に関連する問題を解消し、睡眠時間の延長や質の向上を目的に、入眠方法や睡眠環境を整えることです。つまり、生活習慣の一部を改善することであり、日々の積み重ねが睡眠状況に影響を及ぼすことになります。
たとえば、規則正しい生活を送ることは自律神経を整えます。その結果、体内時計の乱れを調整でき、睡眠サイクルの安定化に役立つでしょう。
他の睡眠衛生の改善についても詳しく知りたい方は「不眠症の対策法とは?|生活改善で質の高い睡眠を手に入れよう」の記事で詳しく解説しています。
第6回 睡眠障害のメカニズムについて(サーカディアンリズムなど)
【症例3】24歳女性、季節性うつ病、睡眠相後退
秋田県で生まれ育つ。19歳頃より秋になると、特別な誘因もなく気分が滅入るようになった。秋、冬期の気分が滅入る時期には睡眠が長くなる傾向がみられ、朝なかなか覚醒できず、起床も昼近くになることが多く、会社を休むこともあった。何もやる気がせず、出勤してもぼんやりとして仕事をこなす速度が遅くなり、上司に注意されることもあった。23歳のころ、近医を受診し、抗うつ薬を処方されたが、効果はなかった。3月になるとうつ状態は自然に改善し、朝も早く目覚めるようになった。このような冬季の気分の低下と睡眠時間が長くなる傾向は毎年繰り返されるようになった。また、5~8月にはかなり気分が良く、睡眠時間も短い傾向がみられた。
24歳の頃、11月中旬、感情喪失感、焦燥感、離人感、脱力、疲労感、意欲減退などを主訴として、当院外来を受診した。昨年までの症状がさらに重症となり、会社を1週間ほど休んでいる状況であった。過食症状はみられなかった。入床時刻は23時ごろであるが、起床はほとんど正午近くになっていた。初診時でのハミルトンうつ病評価点は18点であった。1週間後より光療法を行ったところ、治療開始後3日目ごろより気分と意欲に明らかな改善がみられた。1週間後には起床時刻は7時となり、出勤も億劫ではなくなり、2週間後のハミルトン評価点は7点にまで低下していた。
このように季節性感情障害に対しても、光療法が有効であるという報告は多い。
メラトニン(Melatonin)は睡眠や覚醒のリズムを調節する ..
気分障害の中でも、季節性感情障害(Seasonal Affective Disorder)は生体リズムの異常に関連した疾患で、欧米ではうつ病患者の10~30パーセントが季節性をもつとの報告がある。日本では53の大学附属病院の精神科外来を受診した患者さんを調査した結果によると、うつ病患者の1~3パーセントが季節性をもち、東北や北海道といった緯度の高い地域に多いことが報告されている。これは、緯度の高い地域では天候が良くない日が続くため、日長時間、日照時間が短くなることが大きな原因と考えられる。白夜が存在する北欧では、この傾向はさらに顕著である。
この疾患は、10月頃より調子が悪くなり、気分の落ち込み、焦燥感、意欲減退、過眠、食欲増進、体重増加、炭水化物や甘いものがほしくなるなどを主訴とし、春先には症状が改善される特徴がある。
メラトニンとは何ですか? | 名古屋市瑞穂区の心療内科・精神科
体内時計が病的にずれてしまった結果、睡眠リズムに異常が生じる睡眠障害(概日リズム睡眠-覚醒障害)や冬季にうつ病を繰り返す冬季うつ病の患者に対して、光が睡眠にもたらす影響を利用した治療法がかねてより存在します。「高照度光療法」です。高照度光療法は、夜に強い光を浴びることで眠気が強まるまで起きていられ、就寝後にはぐっすり眠って睡眠の質が高まり、早すぎる時刻に起床しないようになる効果が期待できるとわかっています。