小児の高リスク神経芽腫に対するイソトレチノイン治療の臨床試験参加者を募集


イソトレチノイン(ロアキュタン・アクネトレント)は欧米においては広く知られている難治性のニキビに用いられるニキビ治療薬です。FDA(米国食品医薬品局)から認可を受けた治療薬ですが、副作用や禁忌事項があるため、医師や薬剤師など専門家による指導の下でのみ使用されることが推奨されています。


神経芽腫では、ビタミンA類似薬のイソトレチノインが、ハイリスク

ニキビの原因とされる皮脂の過剰分泌や角化を抑え、アクネ菌に対する抗菌作用や抗炎症作用も優れています。既存のニキビを減らして、新しいニキビも生じにくくなります。中等症のニキビ患者の約98%に改善の効果があったと報告されています(再発率は30-40%)。個人差はありますが、1〜3ヶ月程度で効果が実感でき、内服終了後も一定期間にわたってニキビの再発を抑える効果が期待できます。

近年、小児癌の治療にも免疫療法が導入されました。神経芽腫に対する抗GD2抗体ジヌツキシマブが昨年承認され、予後の改善が期待されています。さらに、国内外でワクチン療法、二重特異性抗体、CAR-T細胞療法の開発が進んでおり、免疫療法は小児癌治療における大きなブレークスルーになると期待されています。

新規発症高リスク神経芽腫に対するイソトレチノイン単独維持療法の安全性・有効性試験

神経芽腫は小児癌の中で白血病、脳腫瘍に次いで多く発生します。GD2(ジシアロガングリオシド)は神経芽腫細胞表面に多く存在し、化学療法の影響を受けずに発現が持続するため、最も有効なターゲットとされています。GD2は他の癌種(胎児性癌、神経膠腫、骨肉腫、メラノーマ、小細胞肺癌、トリプルネガティブ乳癌)でも発現し、未熟で悪性度の高い癌細胞表面に多く存在します。

私たち、神経芽腫の子どもたちは、多くが再発の危険にさらされ不安な中にいます。それを予防する手段として認められている薬の使用が、

研究成果の概要(和文):高リスク神経芽腫に対し、イソトレチノイン酸を内包しMIBGを結合させたナノ粒子に

神経芽腫ではGD2が細胞間接着や浸潤、免疫エフェクター細胞の抑制機能を持ちます。乳児の神経芽腫では自然退縮が見られますが、多くはMHCクラスI分子の発現が低く、免疫担当細胞の浸潤がほとんどない“Cold tumor”です。神経芽腫細胞はsoluble GD2やTGF-βなどの免疫抑制因子を分泌し、末梢では間葉系幹細胞(MSC)や骨髄由来抑制細胞(MDSC)も多く存在します。

抗GD2抗体が神経芽腫細胞のGD2に結合すると、NK細胞やマクロファージなどのエフェクター細胞が抗体依存性細胞傷害(ADCC)や補体依存性細胞傷害(CDC)を引き起こします。また、抗GD2抗体は“Eat me signal”と呼ばれるcalreticulin(カルレティキュリン)を誘導し、マクロファージの貪食作用を促進します。さらに、抗GD2抗体はsoluble GD2の中和や細胞外マトリックスからの細胞剥離による細胞死も引き起こします。

国がん 小児神経芽腫治療薬で医師主導治験 9日から開始 | ニュース

まず、医師による診察が必要となります。既往歴などを伺い、採血による検査を行い、イソトレチノイン治療の適応を判断のうえ開始します。また、1ヶ月に1回受診していただき副作用がないか経過観察します。6ヶ月を1クールとして内服を終了します。期間を過ぎても効果が感じられない場合は、2ヶ月以上の間隔を空けてから2クール目の治療を検討します。

抗GD2抗体の効果は、GD2の発現量や免疫エフェクター細胞の機能に依存します。また、神経芽腫細胞上にはPD-L1が発現することや、腫瘍が“Don’t eat me signal”といわれるCD47を発現してマクロファージの貪食作用を抑制することが知られていますが、マウスモデルでは抗GD2抗体と抗CD47抗体の併用により、相乗的な抗腫瘍効果が確認されています。


*3 神経芽腫に対して開始した化学療法をレジメンによらず寛解導入療法とする ..

ANBL0032試験では、標準治療のイソトレチノイン単独と、IL-2、GM-CSF、ジヌツキシマブ併用療法を比較し、無イベント生存期間(EFS)と全生存期間(OS)の有意な延長が確認されました。5年EFS率は併用群で56.6%、標準治療群で46.1%、5年OS率はそれぞれ73.2%と56.6%でした。試験終了後も併用療法が続けられ、1183人の患者で5年EFS率61.1%、5年OS率71.9%が示されました。

新規発症高リスク神経芽腫に対するイソトレチノイン単独維持療法の安

日本ではGM-CSF、IL-2、イソトレチノインが使用できないため、代わりにG-CSFやM-CSF、テセロイキンを用いた第1/2a相試験(GD2-PI)が実施されました。G-CSFとM-CSFの併用で差がないことが確認され、その後の試験ではG-CSFが使用されました。第2b相試験(GD2-PII)では、米国レジメンと日本のレジメンの非劣性が証明され、2021年6月にジヌツキシマブはテセロイキン(IL-2)とフィルグラスチム(G-CSF)の併用療法で「大量化学療法後の神経芽腫」に対して薬事承認されました。

日本では使えない有望な新治療薬も 小児がんには、神経芽腫、肝腫瘍、軟部肉腫などの固形がんもある。 ..

以下の方にはイソトレチノインを処方できません。医師や薬剤師の指導のもと、安全を考慮したうえで治療を進めていくことが重要です。

本治験は再発神経芽腫又は高リスク治療寛解神経芽腫患者を対象とし ..

抗GD2抗体の今後の開発として、化学療法との併用や二重特異性抗体、CAR-T細胞療法、GD2/GD3ワクチンの併用が検討されています。また、ボリノスタットとMIBG(メタヨードベンジルグアニジン)、オルニチン脱炭酸酵素阻害薬(difluoromethylornithine)、NK細胞の投与も検討されています。さらに、神経芽腫だけでなく、グリオーマ、メラノーマ、ユーイング肉腫、骨肉腫、トリプルネガティブ乳癌、小細胞肺癌でも開発が進んでいます。

小児がんの神経芽腫 1歳半以上は治りにくく ドラッグラグ・ロスも

神経芽腫は小児がんの中で白血病、脳腫瘍に次いで多く発生し、主に副腎に発生しますが、診断時に約60%の患者で骨や肝臓、皮膚、骨髄などに遠隔転移が見られます。予後が悪く、再発せずに5年間生存できるのは約40%です。2010年、米国小児がんグループは抗GD2抗体を用いたがん免疫療法により無イベント生存率が約20%向上することを発表しました(ANBL0032試験)。これを受けて、北米や欧州ではこの治療法が神経芽腫の標準治療として用いられています。

神経芽腫細胞に発現する糖脂質ガングリオシド(GD2)を標的とする ..

(イソトレチノイン/商品名:アクタン・アキュタン・ロアアキュタンなど)とは、小児がん:神経芽腫の維持療法(持続療法の後で行う)として用いられる薬です。 13cisレチノイン酸(イソトレチノイン)は…経口(※訳注:内服)レチノイン酸が、急速に分裂する未熟な腫瘍細胞を成熟した神経細胞へと変える(分化と呼ばれます)ことが発見されました。

神経芽腫に対する抗GD2抗体ジヌツキシマブが昨年承認され、予後の改善が期待され ..

イソトレチノインには流産や胎児の奇形を引き起こすという重大な副作用があるため、内服期間および内服前後は避妊を行う必要があります。そのほか、以下のような副作用が報告されています。

高リスク神経芽腫と診断され、寛解導入療法と幹細胞移植が奏効した小児が「イソトレチノイン」治療に「抗GD2抗体ユ.

とは高リスク群神経芽腫の患児の多くが再発を経験するので、医師は抗がん剤を追加投与し、持続療法の後にまだ残っている少量の腫瘍細胞の除去や腫瘍の縮小を目指した治療を行います。これらの治療は、未熟な腫瘍細胞を分化成熟させたり、患児の免疫系を強化したりすることで、典型的な化学療法とは異なる作用をします。

英NICE最終ガイダンス 神経芽腫にdinutuximabを推奨

米国では現在、高リスク群神経芽腫の患児に対して、維持療法の一つとして治療が行われていますが、現在、日本では「※13cisレチノイン酸」は神経芽腫の治療薬として認可されておりません。

再発はどのような症状でわかることが多いですか? 治療に関して公費負担の制度などはありますか? 神経芽腫とはどのような病気ですか?

乳幼児では、状況によっては治療をせずに腫瘍の進行具合を十分に監視するだけという判断がなされる場合があります。腫瘍が自然に退行したり消失したりすることがあるので、腫瘍切除術に伴う潜在的なリスクを冒す必要がないのです。

移植後の後療法として、イソトレチノイン投与が生存率向上に寄与すること

主治医は、病気の経過を追うために予定表に、尿検査およびを入れるように指示します。低リスク群の腫瘍が再発するか大きくなり始めた場合、主治医は手術か化学療法、またはその両方を行う治療を薦めます。

4 年間または再発するまで継続)のランダム化比較試験ではイソトレチノイ

・諸外国における安全性などの情報
副作用として流産、胎児催奇形などが報告されています。

また、欧米では高リスク患者の再発予防薬として使われている「イソトレチノイン」はまだ承認されていない。 ADVERTISEMENT

当院では、イソトレチノインによるニキビ治療以外にも、ケミカルピーリングにおけるニキビ・ニキビ跡治療を行っています。ケミカルピーリングは肌に薬剤を塗布することで、肌表面の古い角質を取り除き皮膚の再生を促し、ニキビ、シミ、黒ずみ、小じわなどの改善が期待できる治療です。

of isotretinoin following a single oral dose

このグループでは、手術で取り除きやすいように腫瘍を小さくするために、あまり強くない化学療法が最初に行われます。神経芽腫に効くと知られている抗がん剤を組み合わせて、3週間のサイクルで投与されます。放射線治療は、中間リスク群においては一般的に使用されません。