一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN)カプセル 10mg、20mg、40mg
イソトレチノインはネットに良い情報・悪い情報が沢山あって、わかりにくいですよね。
今回の記事では、皮膚科医がイソトレチノインについて丸ごと解説していきます。
試してみたい方、自分に合うか気になる方は、ぜひ最後まで御覧ください。
一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN)カプセル 20mg
イソトレチノインはレチノイン酸の一種(イソ体)である飲み薬です。 海外では10年程前からニキビ治療として一般的に使われている飲み薬ですが、日本ではコロナ禍で重症ニキビが増えてから一気に需要が高まりました。
低容量ピルは本来避妊薬として開発されましたが、避妊効果以外の多くの副効能が判明し、海外においては女性の難治性にきびの治療薬として古くから頻用されています。
一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN)カプセル 10mg、20mg
イソトロイン・ロアキュテイン(イソトレチノイン)は、ニキビの炎症を抑え、毛穴を詰まらせる原因である、皮脂の分泌を抑えることによって、他の治療法では解決できなかったニキビにも、効果を発揮します。
イソトレチノインには、効果が期待できる反面、副作用のリスクもあります。主な副作用としては、以下のようなものが挙げられます。
イソトレチノインは、以下のようにさまざまな角度からニキビ改善に働きかけます。
イソトレチノインがニキビなどに効果を発揮する主成分です。
そのイソトレチノインを主成分として開発された商品名がイソトロインやロアキュテインなどの薬です。
自分自身これまで多くの女性の方に低容量ピルを処方して高い効果を確認しており、日本人への効果と安全性、そして治療コストの面からも、非常に優れた治療選択肢の1つと考えています。
イソトレチノインの効果は、1ヶ月目頃から実感するケースが多いです。
イソトレチノインはビタミンA( レチノール)の活性型(レチノイン酸)のイソ体(光学異性体の1つ)を抽出したものです。
イソトレチノインを飲むと、
①ニキビの原因となる皮脂腺が小さくなる
②角質による毛穴詰まりを解消してくれる
という2つの作用があります。
特にニキビ治療においては、皮脂腺を小さくする、というメリットが大きいです。
体質や持病によっては、イソトレチノインの処方に注意が必要な方がいます。以下に当てはまるような方は必ず医師に相談してください。
では逆に、イソトレチノインが飲めない方はどんな人なのでしょうか?
①最重症例(他の治療で良くならなかった人)でも治療できる
いわゆるイソトレチノインはニキビ治療において切り札と言える薬でしょう。
イソトレチノインの服用中は、以下のようなこともしてはいけません。
②ある程度の期間と量を飲めば、ニキビが再発しない
普通の治療では、治療を止めるとニキビがすぐ再発しますよね。イソトレチノインだけは、ニキビが再発しない状態を目指せる治療なのです。
イソトロイン・ロアキュテイン(イソトレチノイン)治療中に、レーザー治療は受けられますか?
イソトレチノインは、
体重1kgあたりの積算量が128mgを超えると再発しにくくなると言われています。
例えば体重60kgの人が1日30mg飲む場合、体重1kgあたりの1日量=30(mg)÷60(kg)=0.5(mg/kg)
体重1kgあたりの量が128mgを超える日数=128(mg)÷0.5(mg/kg)=256(日)
イソトレチノインは国内では承認されておらず、市販もされていません。
つまり体重60kgの人であれば、
1日30mg服用を256日(約8カ月半)
続ければイソトレチノインをやめても再発しにくくなる、という計算です。
イソトレチノインの効果は高いので、ニキビでお悩みの人にはぜひおすすめです。
ホルモン療法はピル以外にもスピロノラクトン療法等が存在しますが、ピルの安全性と、高い避妊効果・生理周期を規則的に調整する・生理痛の緩和等を加味すると、女性の生活の質:QOL(Quality Of Life)向上効果は他の治療よりも非常に大きいと思っています。
これは、文献上のイソトレチノインの有効率・改善率と大きく変わりません。
イソトレチノインは副作用もあります。妊娠中の女性が服用した場合、流産や胎児の奇形を引き起こすという副作用もあります。
このようにイソトレチノインには投薬が危険な方がいるため、医師がしっかり診断し処方を行うため、個人での輸入・購入はできません。
イソトレチノインの他、「ロアキュテイン」「イソトロイン」「アクネトレント」などと呼ばれます。
イソトロイン・ロアキュテイン(イソトレチノイン)は必ず医師の指示に従って服用してください。自己判断で容量・用法を変更すると副作用が出る場合があり、危険です。
また、頭痛や吐き気、視力障害などの症状が見られた場合は、すぐにご連絡ください。
イソトレチノインは、どのような機序でニキビを治すのでしょうか?
低容量ピルには幾つかの種類がありますが、当院はにきび治療に適している成分が配合されている1相性ピルを採用しています。治療プログラムに関しては一定の評価期間や方法がありますので、診察時にお話しします(なお、生理[月経]周期が確立されていれば中学生や高校生でも治療は可能です)。
イソトレチノインはこのようなニキビに悩む方におすすめの治療薬です。
なお、アダパレン、ベピオ、エピデュオはいずれもニキビの治療薬であり、併用すると副作用のリスクが上がるため、併用はできません。
イソトレチノインとレーザー治療の組み合わせで起きる作用について解説していきます。
イソトレチノインを服用する時は、重大な副作用などを避けるため、日常生活において注意すべきことがいくつかあります。詳しくは以下の通りです。
イソトレチノインの効果と当院のニキビ治療の流れについて解説します。
もともとは利尿降圧剤として処方される内服薬ですが、男性ホルモンを抑える効果があります。ホルモンバランスの乱れが原因で生じているような場合には効果が期待できます。
治療は数か月~半年程度を続けることをおすすめします。また、治療終了後のリバウンドが比較的少ないといわれています。
ニキビ治療にイソトレチノインを使ってみたいと考えている方は、参考にしてください。
妊娠中の女性がイソトレチノインを服用していると、胎児の先天異常、奇形、流産、早産、死産の危険性が極めて高くなると言われています。そのため、妊娠中や、妊娠を計画している方は服用しないでください。
おおしま皮膚科でのイソトレチノインを使用したニキビ治療の流れです。
②女性の場合、妊娠中・妊活中は飲めない
妊娠中に飲むと赤ちゃんの奇形の発生率が高まるため、妊婦さん・妊活中の方は飲めません。
ただイソトレチノイン自体は体からすぐ排出されるので、飲み終わって1ヶ月経てば普通通り妊娠していただいて大丈夫です。妊娠中・妊活中は絶対に飲めないので注意してください。
イソトロイン(イソトレチノイン)はニキビへの治療で用いられる内服薬です。
③乾燥
イソトレチノインを飲んでいると皮脂腺の働きが弱まるため、必然的に肌が乾燥しやすくなります。そのため乾燥肌の方や真冬の時期は少し使いづらさを感じる場合があります。
とはいえ当院のように我々皮膚科医が常駐しているのであれば、しっかり保湿剤を処方したりスキンケアのやり方をご案内しますので、それで乗り切れる方がほとんどです。
イソトレチノイン治療中でも、基本的にレーザー治療は問題ないと言えます。
イソトレチノインの適用(どういうニキビの方に出したらいいか)に関しては、未だに「最重症のニキビ、保険治療で良くならなかったニキビの人に出すもので、簡単には出してはいけない」と仰る方もおられます。確かに昔はそうでしたが、今は世界的に見てもどんどん対象が緩和されているため、中等度ぐらいの人にも処方することが増えてきています。
イソトレチノインの重大な副作用の一つに、という副作用があります。
日本ではニキビ治療薬として未承認のため、個人による輸入は禁止されています。
医師が輸入し、個人に処方することは認められていますので、ご希望の方は美容皮膚科 池袋フェミークリニックにご相談ください。
イソトレチノインの服用期間は、絶対に妊娠しないようにしてください。
①最重症の方
保険治療で治らない最重症の人はむしろイソトレチノインを飲むべきです。