【薬剤師向け】「デキサメタゾン」とは?効果や副作用、薬価などを解説


中等度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防として,5-HT3 受容体拮抗薬とデキサメタゾンによる2 剤併用療法を行うが,第1 世代の5-HT3 受容体拮抗薬よりも半減期が長い第2 世代のパロノセトロンを選択する場合においては,デキサメタゾンの投与期間を1 日のみ投与に短縮(遅発期である2 日目以降を省略)することを強く推奨する。なお,第1 世代の5-HT3 受容体拮抗薬を選択した場合のデキサメタゾンの投与期間短縮(ステロイドスペアリング)についてはエビデンスが得られなかった。


[PDF] 副腎皮質ホルモン剤 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液

悪心・嘔吐予防として,5-HT3 受容体拮抗薬,デキサメタゾンの2 剤併用療法が標準となる中等度催吐性リスク抗がん薬のみを対象とした大規模比較試験による,オランザピンの追加・併用の検証や,費用対効果の評価も含めたオランザピン追加とNK1 受容体拮抗薬追加の比較検証が期待される。

2 回にわたり投票したが,合意形成には至らなかった〔1 回目 行うことを弱く推奨する:11 名,行わないことを弱く推奨する:13 名(合意率54.2%);2 回目 行うことを弱く推奨する:9 名,行わないことを弱く推奨する:14 名(合意率58.3%)〕。2 回の投票の間には,採択された論文の問題点についての意見や,本邦ではNK1 受容体拮抗薬が使用可能であるため,オランザピンではなくNK1 受容体拮抗薬を追加投与する場合が多いとする意見があり,臨床現場でも中等度催吐性リスク抗がん薬に対する標準制吐療法としてオランザピンを追加・併用する意義は制吐効果と副作用の点から明確にできず,最終的な合意形成には至らなかった。

抗がん剤の副作用として生じる吐き気や嘔吐を抑えるために使われる制吐薬 ..

患者の価値観・好みについてエビデンスに基づく評価はできていないが,嘔吐抑制,悪心抑制という益は多くの患者が求めるものであり,多様性は低いと考えられる。害については少ないと考えられたが,患者のライフスタイルや価値観も考慮すべきである。

患者の価値観・好みについてエビデンスに基づく評価はできていないが,嘔吐抑制,悪心抑制という益は多くの患者が求めるものであり,多様性は低いと考えられる。害については少ないと考えられたが,患者のライフスタイルや価値観も考慮すべきである。

「抗がん剤報告書:デキサメタゾン」は平成17年1月21日開催の薬事・食品 ..

患者の価値観・好みについてエビデンスに基づく評価はできていないが,嘔吐抑制,悪心抑制という益は多くの患者が求めるものであり,多様性は低いと考えられる。害については少ないと考えられたが,患者のライフスタイルや価値観も考慮すべきである。

オランザピン非投与群との比較ができていないため結果の解釈には注意が必要であるが,傾眠については,高度催吐性リスク抗がん薬を対象に行われた臨床試験で報告されている頻度と同程度であり(→ 参照),オランザピンの追加・併用による害は少ないことが示唆された。ただし,糖尿病患者へのオランザピン投与は本邦では禁忌である。また,作用点が重複するドパミン(D2)受容体拮抗薬との併用は避け,睡眠薬との併用にも注意を要する。

抗 が ん 剤 の 副 作 用 の 出 か た に は 個 人 差 が あ っ

採用したランダム化比較試験は,症例数が少ない,高度催吐性リスク抗がん薬と中等度催吐性リスク抗がん薬が混在している,などの限界があるが,悪心抑制,嘔吐抑制いずれにおいてもオランザピンの追加・併用の有効性が示唆された。一方で,観察研究では有効性は明らかではなかった。

ランダム化比較試験2 編,,第Ⅱ相試験,観察研究1 編をもとに評価した。いずれにおいてもオランザピン非投与群でのデータが報告されておらず,比較はできなかった。中等度催吐性リスク抗がん薬のみを対象としたランダム化比較試験1 編では,オランザピン投与群において,傾眠Grade 1 が3/29 例(10.3%),Grade 2 が1/29 例(3.4%)に認められ,発現頻度は低かった。もう一方のランダム化比較試験1 編では,オランザピン投与群で眠気(sleepiness)が73%の患者に認められた。第Ⅱ相試験では,The M. D. Anderson Symptom Inventory(MDASI)により評価された眠気(feeling drowsy)は平均4.46(最悪値10,SD 3.02)であった。観察研究では,25/50 例(50%)にGrade 1/2 の鎮静が認められ,5/50 例(10%)がGrade 3 であった。


• デキサメタゾンは血糖上昇や不眠、骨量低下等の副作用を有する

高度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防として,5-HT3 受容体拮抗薬,NK1 受容体拮抗薬,デキサメタゾンの3 剤併用療法にオランザピンを加えた4 剤併用療法が,NCCN ガイドライン2017,ASCO ガイドライン2017 において推奨療法として追加された。一方,中等度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防として5-HT3 受容体拮抗薬およびデキサメタゾンの2 剤併用療法が推奨される場合に,オランザピンの追加・併用の有用性があるかについても検証すべく本CQ を設定した。

抗がん剤投与開始120時間以降(6日目以降) も持続する悪心。 嘔吐完全抑制 ..

カルボプラチン,オキサリプラチン以外の中等度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防として,推奨される5-HT3 受容体拮抗薬およびデキサメタゾンの2 剤併用療法にオランザピンを追加・併用することの意義を検討することは重要である。

癌薬物療法では、抗がん薬による副作用予防のために副腎皮質ステロイドであるデキサメタゾンが

悪心・嘔吐予防として,5-HT3 受容体拮抗薬,NK1 受容体拮抗薬,デキサメタゾンの3 剤併用療法が標準となる中等度催吐性リスク抗がん薬のみを対象とした大規模比較試験による,オランザピンの追加・併用の検証が期待される。

[PDF] 2016年04月 『抗癌剤の催吐性リスク分類と制吐療法について』

システマティックレビューレポートに基づいて,推奨草案「中等度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防として,3 剤併用療法へのオランザピンの追加・併用を弱く推奨する。」が提示され,推奨決定の協議と投票の結果,24 名中21 名が原案に賛同し,合意形成に至った。

抗癌剤治療に伴う副作用のひとつである、吐き気・嘔吐を適切にコントロールするためには、各抗癌剤の催吐性リス

第Ⅱ相試験1 編における評価であり,結果の解釈には注意が必要であるが,その報告における「傾眠」については,高度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防におけるオランザピンを含む臨床試験で報告されている「傾眠」と同程度の頻度,重症度であり(→ 参照),オランザピン追加・併用による害は少ないことが示唆された。ただし,糖尿病患者へのオランザピン投与は本邦では禁忌であり,本CQ で採用した本邦で実施された臨床試験,では,糖尿病患者は除外されていたことに注意を要する。また,作用点が重複するドパミン(D2)受容体拮抗薬との併用は避け,睡眠薬との併用にも注意を要する。

抗がん剤の影響で腎臓がうまく働かなくなることがあります。腎臓の働きが悪くなると、お薬が体

ランダム化比較試験においても症例数が少なく,結果の解釈には注意が必要であるが,嘔吐抑制,悪心抑制いずれにおいてもオランザピンの追加・併用の有用性が示唆された。

デキサメタゾンエリキシル0.01%「日新」の薬剤情報・副作用

本CQ では,中等度催吐性リスク抗がん薬による治療を受ける患者を対象に,悪心・嘔吐予防として,4 剤併用療法(5-HT3 受容体拮抗薬+NK1 受容体拮抗薬+デキサメタゾン+オランザピン)と3 剤併用療法(5-HT3 受容体拮抗薬+NK1 受容体拮抗薬+デキサメタゾン)を比較した際の「血糖上昇」「嘔吐抑制」「悪心抑制」「有害事象」「コスト(薬剤費)」の5 項目をアウトカムとして設定し,システマティックレビューを行った。

感染症、悪性リンパ腫、皮膚炎、喘息、白血病、関節症、抗がん剤の副作用 ..

高度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防として,5-HT3 受容体拮抗薬,NK1 受容体拮抗薬,デキサメタゾンの3 剤併用療法にオランザピンを加えた4 剤併用療法が,NCCN ガイドライン2017,ASCO ガイドライン2017 において推奨療法として追加された。一方,中等度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防として3 剤併用療法が推奨される場合があり(→ 参照),その際のオランザピンの追加・併用の有用性についても検証すべく本CQ を設定した。

デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液の効果効能・副作用 ..

高度催吐性リスク抗がん薬に準じて3 剤併用療法を行うことが推奨されるカルボプラチンのような特定の中等度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防として,3 剤併用療法にオランザピンを追加・併用する意義があるかは,臨床現場で遭遇する問題である。システマティックレビューを行い,4 剤併用療法の意義を検討した結果,5-HT3 受容体拮抗薬,NK1 受容体拮抗薬およびデキサメタゾンの3 剤併用療法にオランザピンを追加・併用することを弱く推奨するとした。

抗がん剤投与2日目以降の5-HT3拮抗薬の使用は効果が期待できないため推奨しま ..

カルボプラチンを除く中等度催吐性リスク抗がん薬による治療を受ける患者を対象として,NK1 受容体拮抗薬を含む3 剤併用療法の有効性・安全性の評価についてはエビデンスが不十分である。また,新規制吐薬である選択的NK1 受容体拮抗薬のホスネツピタントは2022 年5 月に本邦で薬価収載となったが,本システマティックレビュー実施時には上市されていなかったので今回の検索の対象にはなっていない。これらのことから,カルボプラチンを除く中等度催吐性リスク抗がん薬に対するNK1 受容体拮抗薬の有用性を検証するランダム化第Ⅲ相比較試験が望まれる。

抗ウイルス薬の内服薬と炎症を鎮める作用のあるアズノール軟膏が処方されます ..

システマティックレビューレポートに基づいて,推奨草案「中等度催吐性リスク抗がん薬のうち,カルボプラチンによる治療においては,悪心・嘔吐予防としてNK1 受容体拮抗薬の投与を強く推奨する。」が提示され,推奨決定の協議と投票の結果,22 名中22 名が原案に賛同し,合意形成に至った。

デカドロン錠4mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

これらの結果は,NK1 受容体拮抗薬の作用機序や特徴を考慮すれば妥当な結果である。これらを総合すると,NK1 受容体拮抗薬を含む3 剤併用療法は悪心・嘔吐の抑制に有効と考えられる。

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嘔吐抑制の指標は「CR 割合」とし,ランダム化比較試験15 編をもとに評価した。発現時期については,全期間14 編,急性期15 編,遅発期15 編で評価した。研究間の結果には一貫性があると判断した。メタアナリシスではバイアスリスクと出版バイアスはなく,いずれの発現時期においても,NK1 受容体拮抗薬を含む3 剤併用療法は2 剤併用療法と比較して有意にCR 割合を改善した〔RD:全期間0.11(95%CI:0.08-0.15,p<0.00001),急性期0.03(95%CI:0.01-0.05,p=0.01),遅発期0.10(95%CI:0.08-0.13,p<0.00001)〕()。