デキサメタゾン tert-ブチル酢酸エステル、Dexamedium


2020年11月時点のデキサメタゾンの薬価は、デカドロン®錠4mgが31.9円/錠、デカドロン®注射液6.6mg2mLが299円/瓶です。内服薬の後発医薬品はありませんが、注射液では後発医薬品として富士製薬のデキサート注射液6.6mg2mLが156円/瓶として薬価収載されています。


抗薬及びデキサメタゾン(dexamethasone; DEX)

糖質コルチコイドは、(estrogen receptor)とともに核内受容体の仲間(ファミリー)に属している。これはリガンド結合ドメイン(ligand-binding domain)、DNA結合ドメイン(DNA-binding domain)、トランス活性化ドメイン(transactivation domain)という3つの部分で構成されている。ヒトの場合、この受容体のリガンドとして最もよくあるのがストレスホルモンの一つコルチゾール(cortisol)である。受容体がコルチゾールに結合すると、受容体の構造が変化し細胞質から核へと移動する。核内では、標的DNA配列に結合し遺伝子発現に影響を与えることができる。糖質コルチコイド受容体は活性化補助因子(coactivator)とも相互作用し、遺伝子発現のしくみをさらに調整することができる。受容体は柔軟なリンカーでつながれたいくつかのドメインで構成されているので、ドメインの構造は別々に決定された。デキサメタゾンに結合したリガンド結合ドメインの構造はPDBエントリー、DNAに結合したDNA結合ドメインの構造はPDBエントリーのものを示す。トランス活性化ドメインはここに示していない。これらのドメインがすべて一緒になり、コルチゾールの結合によって引き起こされる最初のメッセージが伝達される。

デキサメタゾンの主な副作用としては、感染症の増悪、続発性副腎皮質機能不全、糖尿病、消化性潰瘍、消化管穿孔、膵炎、精神変調、緑内障、血栓塞栓症などが報告されています。服用中止後に、発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、ショック等の離脱症状があらわれる場合もあるので、注意が必要です。

(デキサメタゾンとして6.6mg=デキサメタゾンリン酸エステルとして8mg)

メサデルム(一般名:デキサメタゾンプロピオン酸エステル)は、抗炎症作用や血管収縮作用のあるステロイド外用剤で、炎症による皮膚の赤みやかゆみ、はれなどを改善する作用があります。
は強さにより5段階に分けられますが、メサデルムの強さは上から3番目のストロングクラスです。同じ強さのステロイド外用薬としては、フルコート(フルオシノロンアセトニド)、ベトネベート(ベタメタゾン吉草酸エステル)、、などがあります。

157 例の連続した患者のうち 125 例が適格患者であった.治療前の平均(±SD)血小板数は 12,200±11,300/mm3 であった.高用量デキサメタゾンへの良好な初期反応は患者 125 例中 106 例(85%)でみられた:治療 3 日目までに血小板数が少なくとも 20,000/mm3 上昇し,治療開始 1 週間後の平均血小板数は 101,400±53,200/mm3(範囲 50,000~260,000/mm3)であった.反応した患者 106 例中 53 例(50%)で反応が持続した;残りの 53 例(50%)は 6 ヵ月以内に再発し,そのほとんど(94%)は最初の 3 ヵ月以内に再発した.治療 10 日目の血小板数が 90,000/mm3 未満であることは再発のリスクが高いことと関連していた.治療は忍容性が高かった.

デキサメタゾン (以下、Dex) は、 炎症性疾患の治療に最もよく用いられる人工グルココルチコイド剤

途中で症状が改善しても中止せず、最後まで服用するように指導します。手引きではデキサメタゾンとして6mgの服用が推奨されており、デカドロン®錠4mgを用いる場合では1回あたり1.5錠の服用が必要となるため、1回量を確認することもポイントです。

今回我々は,血管新生抑制作用を有すると考えられているステロイド剤のうち,脳神経外科領域で広く使用されているデキサメタゾン(DEX)の血管新生抑制効果を,ウサギ角膜移植法(角膜法),孵化鶏卵漿尿膜移植法(CAM法)を用いて検討すると同時に,これら検索法の有用性についても検討した。

培養細胞も時計遺伝子を発現しているが,中枢時計の制御を受けないため,細胞集団としては脱同

また、デキサメタゾンの服用により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害などの重篤な副作用があらわれる例が報告されています。これらの副作用があらわれた場合における対応について、適切な指導を行うことも求められています。

(serum albumin)は血漿の中で最も豊富に見られるタンパク質だが、デキサメタゾンも他の薬やホルモンと同様にこの血清アルブミンによって身体全体に運ばれる。ところがこのタンパク質に関する因子のため、COVID-19に関連する炎症を治療するときに安全で効果的となるようデキサメタゾンを投与するのは難しい。例えば、糖尿病の患者では、タンパク質中の重要なアミノ酸に対して糖化(glycation)の過程を経て糖分子が結合していることがよくある。こうなると薬のタンパク質への結合が妨げられことがある。イブプロフェン(ibuprofen)のような一般的鎮痛剤なども血清アルブミン上にある同じ結合部位を使い競合するので、同時に服用するとデキサメタゾンの輸送が妨げられる。さらに、肝臓病、栄養失調、高齢などのCOVID-19の危険因子に加え、ウイルス自身も患者の血清アルブミン濃度を下げることがある。この複雑な事情により、内科医が血中におけるデキサメタゾンの遊離:結合の相対比を見積もり、薬の毒性増加、副作用、薬効の低下を招く可能性について判断するのは難しくなっている。


論文題名 口蓋突起癒合における環境因子としてのデキサメタゾン(DEX)投与の影響の解析

アポトーシス促進因子であるBaxは、動物細胞において細胞死のシグナルを受け取るとミトコンドリアに局在し、細胞死カスケードを活性化させる。Baxの相同遺伝子は植物や酵母には存在しない。しかしながら、植物や酵母中で人為的に過剰発現させると細胞死を誘導することが知られている。本研究では、デキサメタゾン(DEX)誘導系ベクター(pTA7002)を利用し、培地中へのDEX添加や葉へのDEX処理によって植物細胞中でのBax発現を可能にし、人為的に植物細胞死を誘導できる系を確立した。Bax誘導性植物細胞死におけるオルガネラの動態を解析するため、Bax形質転換シロイヌナズナとオルガネラ移行GFPを有するシロイヌナズナの交配を行い、2重形質転換体(mt-GFP/Bax、pt-GFP/Bax)を作出した。これらの2重形質転換体にDEX処理を行いBaxを発現させた後、共焦点蛍光顕微鏡による観察を行った。その結果、Bax発現後初期にミトコンドリアは桿状から球状へと変化した。葉緑体も内部構造に異常が生じ、内容物が葉緑体中からサイトゾルへと漏出した。また、ミトコンドリアや葉緑体の変化が起こった後に液胞の膨張、崩壊がみられた。これらのオルガネラの形態変化は電子顕微鏡による観察でも確認された。

グルココルチコイド(副腎皮質ホルモン)のデキサメタゾン(DEX)は FOXO1

我々は、レナリドミドとデキサメタゾン(Rd)のみにボルテゾミブを上乗せする/しない治療、およびこれらの3剤にエロツズマブを上乗せする/しない治療をNDMMに対し行った臨床試験であるSWOG 0777試験とSWOG 1211試験の第二のプール解析を実施した。計画されたデキサメタゾン強度は全ての治療群で週あたり40mgから60mgだった。患者はFD-DEX(寛解導入全体で計画されたデキサメタゾン量が維持された)もしくはLD-DEX(デキサメタゾン減量もしくは中断;両試験プロトコールでのグレード 3以上の毒性のみを許容)に分類された。

の活性を増加させる。培養した筋細胞に DEX および活性型ビタミン Dを添加した

合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)のひとつであるデキサメタゾン(商品名:デカドロン®)は、抗炎症作用、抗アレルギー作用、免疫抑制作用などの作用を有することが知られています。重症感染症を含めた種々の適応症を有しており、1960年代から現在に至るまで、様々な疾患に対して汎用されてきた薬剤です。

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さらにBaxの植物細胞内局在を調べるため、タバコ培養細胞BY-2やシロイヌナズナに対してBax-GFPの形質転換を行った。その結果、植物細胞中においてもBaxはミトコンドリアに局在化した。そして、Bax-GFPを発現した細胞ではミトコンドリアの膜電位が低下していることが明らかとなった。

デキサメタゾンメタスルホ安息香酸エステルナトリウム(Dexamethasone metasulfobenzoate sodium)

免疫性血小板減少性紫斑病と新たに診断され,血小板数が 20,000/mm3 未満,あるいは血小板数が 50,000/mm3 未満で臨床上重大な出血のある,連続した患者を 1997 年 1 月~2000 年 12 月に登録した.経口デキサメタゾンを 40 mg/日の用量で 4 日間連続投与することを初期治療とした.治療への反応は,血小板数が少なくとも 30,000/mm3 上昇し,治療開始 10 日後までに血小板数が 50,000/mm3 以上になることと定義した.反応の持続は,初期治療の 6 ヵ月後の血小板数が 50,000/mm3 以上であることと定義した.

ステロイドホルモンの一種であるデキサメタゾン(DEX)を外部から添加した場合にのみ

デキサメタゾンとして6mgを1日1回、10日間にわたり服用します。体重40kg未満の患者さまでは0.15mg/kg/日へ減量を考慮し、肥満・過体重例では用量につき個別に検討することが推奨されています。また、患者さまの状態によっては経口・経管以外に、静注が選択される場合もあります。

ゾレドロン酸ナトリウム(ZOL)およびデキサメタゾン(DEX)を静脈内投与したラット顎骨の顎骨変化につ.

デキサメタゾンは、炎症を軽減し、身体の免疫反応を抑制する(低下させる)ための使用に対して承認されています。

デキサメタゾンは、以下のタイプのがん治療において他剤との併用で使用されています。

・白血病
・リンパ腫

・多発性骨髄腫
・菌状息肉症(皮膚T細胞リンパ腫の一種)

デキサメタゾンは、がんに関連する次の症状の予防または治療においても単剤または他剤との併用で使用されています。

・貧血
脳腫瘍に関連した脳浮腫(脳内での体液の蓄積)
・薬物過敏症(アレルギー反応)
・高カルシウム血症(血中カルシウム濃度の高値)
・血小板減少症(血小板数の低値)

デキサメタゾンは、その他の多くの疾患および病態の治療に単剤または他剤との併用で使用されています。また、多くのがん種やその他の病態の治療について試験が行われています。

※DEX内服(デキサメタゾン)8mg=DEX注(リン酸デキサメタゾン)6.6mg

また、Bax誘導性細胞死における葉緑体の影響を調べるため、Bax形質転換シロイヌナズナより誘導したシロイヌナズナ培養細胞を用いた実験を行った。培養細胞では葉緑体は発達しておらず、プロプラスチドのみ存在する。植物体と同様に、シロイヌナズナ培養細胞においてもDEX処理によるBaxタンパク質の発現が確認された。DEX処理を行った結果、Bax形質転換系統においてのみ、著しい死細胞の増加がみられた。つまり、発達した葉緑体が細胞中に存在しなくてもBaxの発現により植物細胞死が誘導されたことから、Bax誘導性植物細胞死には発達した葉緑体が必須ではないことが明らかとなった。Baxが植物細胞死を誘導する際にも、Baxの局在化や膜電位の低下など、ミトコンドリアが重要な役割を担うと考えられる。

デキサメタゾン誘発筋萎縮モデルマウスにおけるフコキサンチン投与の影響

メサデルムの適応疾患は、・、、、薬疹・中毒疹、、、紅斑症、特発性色素性紫斑、肥厚性瘢痕・ケロイド、肉芽腫症、悪性リンパ腫、天疱瘡群、などです。
通常は、1日1~数回、適量を患部に塗布します。
ただし、皮膚感染をともなう湿疹や皮膚炎には原則として使用しません。やむを得ず使用する場合は、あらかじめ適切な抗菌剤や抗真菌剤による治療を行うか、これらとの併用を考慮します。

デキサメタゾン・ネオマイシン硫酸塩・ポリミキシンB硫酸塩; Dexamethasone ..

今回は比較的軽症のITP患者を対象としたプレドニゾロンと高用量デキサメサゾンの前向きランダム化比較試験で、概ね予想出来る結果ではあるのですが、前向き試験で証明されたというのは非常に意義があります。早期の治療反応は高用量デキサメサゾンが優れ、副作用も少ないメリットがある一方で、プレドニゾロンは副作用がやや多めですが効果が持続するメリットがあり、症例によっての使い分けが重要だと再認識しました。

デカドロン,レナデックスとは?デキサメタゾンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版)

そうしたなか、国内でも長い間用いられてきた「デキサメタゾン」が、英国の試験において認証され、新型コロナウイルス感染症に対する承認済み治療薬として位置づけられたことで話題をよんでいます。