ED治療薬は、勃起時にペニスに血液が集まりやすくしてくれる薬です。
AGA治療薬と呼ばれる、プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)、ミノキシジルには、性欲(リビドー)が落ちる、EDになるといった噂があります。
プロペシアでED気味になっている旨を含め、医師へとしてみましょう。
また、すぐにED治療薬やフィナステリドの処方をご希望の方は以下よりお気軽にご相談、ご予約ください。
プロペシア(フィナステリド)はAGAの治療薬として広く使用されています。一方で、「プロペシアを飲むとEDになる」という噂を聞いたことがある方もいるかもしれません。
なお当院では、プロペシアとED治療薬のどちらも処方しております。
フィナステリドは男性ホルモンに影響するAGA治療薬になるため、副作用としてED(勃起不全)を起こす可能性があります。
(商標名:フィナステリドⒸ、プロペシアⒸ)による副作用としてインポ(ED:勃起不全)の発症が報告されています。フィナステリドは最初に出たAGAの治療薬として現在、非常に広範に使用されている医療用有効成分です。現在はGSK社からというAGA治療薬も出てきております。
フィナステリドはAGA:男性型脱毛症の専用治療薬の有効成分の名前であり、今まではMSD社から販売されているプロペシアだけが、男性型脱毛症の専用治療薬として、またフィナステリドを主成分として内包する薬剤として独占的状況だったのですが、ファイザー社から、ジェネリック医薬品(後発医薬品)のフィナステリド(有効成分名を商標名として登録しています。)が販売されるにおよび、今までより比較的安価にAGAの治療・予防ができる状況となったため、AGAの専用治療薬の服用患者人口の増大が見込まれています。
しかし、安全域の非常に髙い医療用有効成分であるとは言え、フィナステリドの副作用はゼロではなく、フィナステリドにはいくつかの代表的な副作用が有り、その中の一つにインポや性欲の減退が有ります。ただインポなどの性機能障害は本剤における副作用の発生頻度としては決して高いものでは有りません。
フィナステリドはもともと、前立腺肥大という慢性疾患に対して開発された有効成分であり、その開発過程における副次的効果としてAGA:男性型脱毛への改善効果が発見されたという経緯が有ります。
フィナステリドはそのAGAに対しての有効性、並びに安全性の両立はAGA治療用の有効成分としては、ほぼ単独トップな状況と言え、とても有益です、しかしいかにインポなどの性機能障害の副作用発生頻度が低いとは言え、その使用患者人口の増大は、母集団の増加に伴う、インポなどの副作用発現患者数の増大につながる可能性があり、今後はこうしたインポなどのミニマムな副作用に関しても検討を深める必要性があると思われます。
本項では、このフィナステリドによるインポ発症にスポットを当てて、フィナステリドの効果、フィナステリドによるインポ発症事例の報告のご紹介、フィナステリドによるインポの発症ロジックの考察に関して等記載しております。どうぞご参照くださいませ。
フィナステリドの副作用について詳しくはこちらの記事をチェックしてください。
フィナステリドとは?
上記にフィナステリドとはAGA:男性型脱毛症専用治療薬の主要な有効成分と記載しましたが、フィナステリドはどのように有効性を示すのでしょうか?
それに当たってはまずAGAの発症機序に関して説明する必要が有ります。AGAは日本人男性の平均30%に発症する脱毛症で、禿頭症の中でも非常に高頻度に発生する疾患と言えます。実は男性の体内で様々な作用を司る男性ホルモンは、前頭部や頭頂部における男性ホルモン感受性毛包において、「硬毛」という通常見られる固く、太く、長い毛を、「軟毛」という柔らかく、細く、短い毛に変えてしまいます。
軟毛は硬毛に比較すると相対的に毛根が小さいため、様々なアクションで抜けやすくなります。つまりAGAはまず毛が細く小さくなる事によって前頭部、頭頂部で地肌が目立つようになり、次にそれらの毛が抜ける事で無毛のエリアが拡大して行く禿頭症です。
フィナステリドは男性ホルモンにおいて、活性が高いジヒドロテストステロンへの変換をブロックする事で、このAGAの進行を予防し、かつ軟毛を硬毛にもどす事でAGAの改善を示す有効成分です。
ちなみにジヒドロテストステロンがなぜに硬毛を軟毛化してしまうかと言うと、ジヒドロテストステロンが男性ホルモン感受性毛包に結合する事で毛母細胞の増殖が抑制され、毛髪の成長期が短縮し、毛髪が大きく成長できない事によって、こうした結果を誘導するとの事です。
そこで、実際にAGA治療薬を服用した際に、どのくらい人が性欲減退やEDの症状を訴えているのか、またどのAGA治療薬にも起こりうるのか調査したので解説していきます。
フィナステリドで実際に副作用が出た場合、その副作用は治るのでしょうか?
冒頭でも申し上げましたが、フィナステリドによるインポ(ED:勃起不全)の発症は決して高頻度では有りません。またフィナステリドによるインポの発症事例には共通する傾向があり、それは加齢性性腺機能低下症候群様の症状の一環として、インポ等がみられている可能性があるという事です。
加齢性性腺機能低下症候群とは加齢に伴い男性ホルモンの低下がみられる事で、男性ホルモン欠乏に伴うインポなどの様々な症状が見られる病態です。
フィナステリドによるインポ発症事例ではインポ以外にも全身倦怠感、易疲労感ややる気の低下、朝立ちの消失などを伴うケースが多いです。
こうした全身倦怠感や やる気の低下などは加齢性性腺機能低下症候群においては、実は典型的な随伴症状と言え、つまりフィナステリドによるインポ発症の傾向は、男性ホルモンの相対的欠乏による症状に近似していると言えます。
EDが起きる確率は1%にも満たない結果が示す通り、ほぼ起こらないと言って差し支えがないレベルです。
プロペシアはEDの原因になる?服用をやめれば治る?改善方法も紹介
そのため、EDをリスクに感じてフィナステリドの服用を控えるほどの危険はなく、と言えます。
フィナステリドやプロペシアでED(勃起不全)を起こす可能性を解説
「フィナステリドでEDになる」という噂は、何度も耳にする機会があったという人も少なくありません。
AGA治療薬で性欲(リビドー)減退は起こる?EDとの関係を調査!
性欲(リビドー)減退やEDといった副作用があると知ってしまうと、薄毛治療のためとはいえ、服用を躊躇するかもしれません。
A フィナステリドでEDになる確率は、臨床データによれば1%未満(0.7%程度)です。 2023年11月6日
"男性型脱毛症(AGA)治療薬であるフィナステリド(プロペシア®)やデュタステリド(ザガーロ®)を飲むと不妊症になるのでしょうか?"という話題についての論文を紹介し、3回にわたってお伝えいたします。
男性型脱毛症(AGA)治療薬であるフィナステリドは、もともと前立腺肥大症の治療薬として開発されました。さらに、AGA治療薬としても適応となり利用されています。また、前立腺癌の予防効果も証明されています。日本では、0.2mgと1mgの使用が認可されていますが、保険収載はされていないため、自費診療での使用となっています。フィナステリドは、主要な男性ホルモンであるテストステロンをジヒドロテストステロンに変換する5α-還元酵素の作用を抑制することにより治療効果を発揮します。この結果、体内のジヒドロテストステロンの濃度は減少し、テストステロン濃度は上昇します。ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンとしてもっとも強い作用を有するため、この薬剤により男性ホルモンの作用がある程度抑えられることになります。この薬剤は5α-還元酵素II型を抑制します。精子形成には男性ホルモンが必要なために、当初から精子形成に影響を及ぼすことが懸念されていました。海外では前立腺肥大症に対してフィナステリド1日5mgが投与されており、この量では精液量が25%減少すること、そのほか前立腺体積が20%縮小すること、前立腺癌の腫瘍マーカーである前立腺特異抗原(PSA)の50%減少効果があることが既に報告されていました。
論文の要旨:
この論文は、フィナステリド1日1mgを内服することの影響を検討したものです。精子形成や、精液量、前立腺体積、PSA値がどのように変化するかについて、多施設の二重盲検無作為化比較試験にて解析しています。
解析対象となったのは、19歳から41歳の健常者181名です。これらが無作為にフィナステリド1日1mgを内服する群および偽薬(プラセボ、有効成分の入っていないもの)を内服する群に振り分けられました。フィナステリドおよび偽薬は、48週間内服し、60週間休薬しました。
結果:
フィナステリド1日1mg内服により、精子濃度、総精子数、精子運動率、精子正常形態率に有意な変化はありませんでした。精液量はフィナステリド内服群で0.3mL(11%)の減少、偽薬内服群で0.2mL(8%)の減少で、両者の差の中央値は0.03mLで有意なものではありませんでした。一方、フィナステリド内服群で前立腺体積は2.6%の減少、PSA値は0.2ng/mLの減少でいずれも有意な変化でした。この変化はフィナステリド中止によりもとにもどりました。
結論:
若年健常者において、1日1mgのフィナステリド内服48週間では、精子形成や精液量に影響はないということになります。また、前立腺肥大がない若い方でもフィナステリド内服により前立腺体積は減少しましたが、中止により回復しました。
【医師監修】 AGA治療薬で性欲減退やEDに? 副作用とその対処法
治療薬によって得られるメリットと比べて副作用のリスクが上回ることはほぼないので、積極的にAGA治療に取り入れていきましょう。
副作用でEDになりやすい?|イースト駅前クリニックのAGA治療
ここからは実際にどのAGA治療薬に性欲減退やEDといった男性機能の低下がみられ、確率にすると何%くらいの人に副作用が出てしまうのか解説します。
5アルファ還元酵素阻害薬(フィナステリド、デュタステリドなど)
フィナステリドによるインポ発症の傾向は男性ホルモンの相対的欠乏による症状に、近似していると上記しましたが、これはこのフィナステリドの薬物動態を考えると、ジヒドロテストステロンの部分的ブロックによって、男性ホルモン作用の相対的な低下が見られ、インポ等の副作用が発生している可能性が検討されます。
ただフィナステリドはジヒドロテストステロン全体の変換をブロックしているわけではなく、主に毛乳頭細胞をターゲットに、男性ホルモンをジヒドロテストステロンに変換する、5α-還元酵素Ⅱ型の作用の一部をブロックしてるにすぎないので、本薬剤は前提として男性ホルモンのジヒドロテストステロンへの全体の変換のブロックを、目標としている訳では有りません。
ゆえにプロペシアなどAGA専用治療薬の主要な有効成分であるフィナステリドは、全人的に男性ホルモン作用の相対的欠乏を示すと言うよりも、本有効成分服薬前にすでに男性ホルモン作用が減少傾向にある方において、本有効成分の作用が追加された事によって、加齢性性腺機能低下症候群的傾向を示しやすくなるという可能性を検討する必要が有ると思われます。
そうした可能性をたどって行くと、たとえば男性ホルモンの生理学的に自然な低下が推察される中高年層においては、フィナステリドの使用を慎重に検討する必要があるかも知れません。また、もともと男性ホルモンの低下が何らかの疾患によって発現している方への、フィナステリドの使用は男性ホルモン低下に随伴する症状を増悪させる可能性も危惧されます。
また逆に、男性ホルモン分泌が健全な若い男性においては、フィナステリドによるこうした副作用の発現頻度は相対的に少ない可能性が示唆されます。
ただフィナステリドによるインポが発生した状況においても、シアリスなどの勃起不全治療薬の有効性は確認されているので、、、、などのPDE5阻害薬による、こうした状態のレスキューもまとまったデータで検討する事は今後のAGA加療の広範な展開を考えますに、非常に有意義と思われます。
今後の報告が期待されます。
(記載:日本性機能学会専門医-須田隆興)
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いずれにしても、フィナステリドの副作用によるEDのリスクはほぼないので、服用するのであれば噂として聞き流すのが無難です。
フィナステリドとミノキシジルの効果|併用療法や男女での違いも解説
フィナステリドやデュタステリドといった5α-還元酵素阻害薬はAGA治療薬として広く用いられています。この研究は古いものですが、症例数はある程度あり、多施設の無作為化試験という比較的質の高いものです。この研究からわかるのは、”若年の健常者において”は、フィナステリド1mgの投与によって精子の数や精子の運動性に影響はないだろうということです。最近の後ろ向きの研究でもAGA治療としてフィナステリド1日1mgの内服により、有意に精子数の減少が起きたことが報告されました(Pallotti F et al, Endocrine. 2020)。この研究でも、フィナステリド開始時の精子数がとても多かったため、大抵の場合は減少しても問題ないレベルに収まっていました。我が国で認可されている0.2mgではさらに影響が小さいことが予想されます。他の研究では妊娠中に精液からこの薬剤が移行することの問題も検討されていますが、ごく微量なので妊娠に影響しないと結論づけられています(Laborde E and Brannigan R, J Androl 2010)。
ただし、今回ご紹介した研究には不妊症の症例や、より高齢の男性は基本的に含まれていませんので解釈には注意が必要です。
5α-還元酵素I型およびII型の両方の作用を阻害するデュタステリドについては次回ご紹介します。
食事でEDは改善する?勃起に良い栄養素6選と避けるべき食品とは?
亀田メディカルセンターでは男性不妊外来を開設しております。
泌尿器科専門医・指導医、生殖医療専門医の小宮顕部長が担当します。
当院のもご参照ください。
テストステロン(男性ホルモン) 京都市の泌尿器科 北村クリニック
「若い頃と比較して勃起力が低下した」「人よりも勃起力が弱い気がする」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
勃起力が低下すると、ED(勃起不全)となり、満足いく性行為ができなくなる可能性もあります。
勃起力が低下してしまう原因は人それぞれ違うため、考えられる原因に合わせて、適切な対処が必要です。
この記事では、勃起力が低下する主な原因、勃起力を高めるための具体的な方法について解説します。