【感染症内科医監修】ペニシリン系抗生物質の一覧解説<早見表つき


薬にはそれぞれターゲット(菌や体内の炎症など)があります。その部分にだけ作用してくれればいいのですが、ときにはターゲット以外の部位にも作用したり、目的以外の反応を引き出すこともあります。これが「副作用」。「副作用のない薬はない」とよくいいますが、こうした反応が出るのは、ある程度は避けられません。
大事なのは、その副作用がどのくらいの頻度で起こるのか、どの程度重いのかということです。
たとえば抗菌剤は正常の腸内細菌まで殺すため、うんちがゆるくなることがあります。大人の女性の場合、腟内を清浄に保つよい菌が死んで、おりものがふえることもあります。これらは薬の使用がすめば元に戻りますし、命にかかわる症状というわけでもありません。一方で、まれだけど重大な副作用もあります。副作用=重大でこわいもの、と十把一からげに考えないことも大事です。
いずれにしても、薬を用いることで得られる効果(ベネフィット)と副作用(リスク)を、天秤にかけて用いるのが大切です。心配なときは医師から納得いくまで説明を受けてください。


サワシリン錠250の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

これは誤解です。薬が病気を治しているわけではありません。薬は症状をやわらげたり、原因になる菌をやっつけるのが仕事。治るのは、あくまで本人の持つ治癒力のおかげです。薬はそれを引き出す手伝いをしているだけ。
確かに大人の場合、頭痛や生理痛で薬を常用していると効かなくなることもあります。でもそれは「体が弱くなった」ということではありません。あくまで特定の薬成分に体が慣れて、反応が鈍くなったということです。

「もらった薬を3日飲んだら発疹が出ました!」と病院にいらっしゃるお母さんもいます。よくあるのは、実は突発性発疹だったというケース。溶連菌感染症による発疹も少なくありません。薬の服用中に発疹が出た=副作用と思い込んでしまうお母さんも多いということです。
むろん、なかには本当に薬による発疹(薬疹)ということもあります。でも、素人目には病気による発疹なのか薬によるものなのかは、なかなか判断できません。とにかく受診することが先決です。

[PDF] セフェムアレルギーと βラクタム系抗菌薬の使用(交差反応)

フロモックス(一般名:セフカペンピボキシル塩酸塩水和物)とは、セフェム系に分類される抗生物質の一つです。抗生物質とは簡単にいえば感染症の原因になる細菌を退治してくれる薬です。抗生物質にはペニシリン系やセフェム系といったように様々な系統に分類されますが、セフェム系は感染症治療において非常に良く使われるものの1つです。一般的には、呼吸器・皮膚・耳・尿路など広い範囲の細菌感染症に対して効果を発揮します。また、風邪を代表とするウイルス性疾患の際に、細菌による二次感染を予防するために処方されることもあります。

セフェム系抗生物質は、開発時期や有効となる細菌の種類などからさらに第1世代~第4世代に分類されます(※第4世代は注射薬のみ)。フロモックスは第3世代に含まれ、グラム陽性菌よりもグラム陰性菌に効きやすいのが特徴です(菌の分類に関してはとても複雑ですので、ここでの解説は省きます)。フロモックスは副作用や飲み合わせなどの問題が少なく、安全性も高いのでこれまで様々な診療科でよく処方されてきました。しかし近年では体内への吸収率の低さや耐性菌の問題から、フロモックスをはじめとする第3世代セフェムの処方を行わない医師も増えてきています。

ピリン系解熱鎮痛薬(配合剤を含む) · 非ピリン系解熱鎮痛薬(配合剤を含む) · 非 ..

ADL自立した40歳女性。2日前からの排尿時痛,尿意切迫感,頻尿でER受診。発熱なく,尿検査で白血球+,細菌+。尿グラム染色でグラム陰性桿菌の貪食像あり。患者はサワシリン®(アモキシシリン)でじんま疹がでたという。

通常、成人には1回100 mgを1日3回食後に経口投与します。難治性または効果不十分と思われる症例には、1回150mgを1日3回服用する場合もあります。小児の場合は1回3mg/kgを1日3回食後に投与し、年齢・体重・症状に応じて適宜増減します。フロモックスは空腹時よりも食後に服用したほうが吸収効率は良いという臨床データがありますので、可能なかぎり食後に内服しましょう。また耐性菌を作らないためにも、自己判断で内服を中断せずに処方された分を最後まで飲み切るようにしてください。

アモキシシリンカプセル125mg「日医工」, アモキシシリン水和物

発現する頻度は不明ですが、フロモックスによる重大な副作用として肝機能障害・腎機能障害・ショック・腸炎・血球異常・横紋筋融解症などが生じる場合があるといわれています。その他の軽い副作用としても発疹やかゆみ、下痢、食欲不振、体のだるさなど、様々なものが報告されています。フロモックスを内服し始めてから体調に異変を感じた場合は、医師または薬剤師までご相談ください。

ADL自立した糖尿病の既往のある55歳男性。3日前より右足背から第2足趾にかけて発赤,腫脹,熱感ありER受診。右足背から第2足趾にかけて4×4cm大の紅丘疹あり。患者はオーグメンチン®(アモキシシリン・クラブラン酸カリウム)でショックになったという。


【サワシリン】【パセトシン】【ワイドシリン】はすべて同じ成分(=アモキシシリン)です。 ..

ADL自立した30歳男性。1日前からの発熱,咽頭痛でER受診。診察で39度の発熱,扁桃腫脹,頚部リンパ節腫脹あり。溶連菌迅速テストも陽性。患者は以前にかぜで受診したとき,サワシリン®(アモキシシリン)で全身の発疹が出たという。

① PL:アニリン系(非ピリン系)感冒薬.アニリン誘導体でフェナセチン

フロモックスの添付文書には、他のお薬との相互作用についての記載はありません。基本的に飲み合わせに注意が必要な薬はないという認識で問題ありませんが、ご心配な場合は医師や薬剤師に相談しましょう。

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抗菌剤はいろいろあり選択に迷うところです。いろいろな薬品をはば広く使うより、数種類の薬剤の知識を深くしてパターン化したほうが臨床的に有効と思います。ここではジスロマック、フロモックス、クラビットを主として考察してみました。サワシリン(アモキシシリン)は術前投与としか使用しません。セフゾンもフロモックスが使えないときに使用します。

フロモックスとは? フロモックス(一般名:セフカペンピボキシル塩酸塩水和物)とは、セフェム系に分類される抗生物.

青カビから分離された天然抗生物質です。スペクトラムは狭域ですが、レンサ球菌・髄膜炎菌への強力な活性を持つ「切れ味のよい」抗菌薬と言えるでしょう。半減期が短いため、4時間ごとの点滴もしくは24時間持続点滴で投与(腎機能正常の場合)します。

患者さんに薬のアレルギーの有無について聞くと、ピリン系のアレルギーとペニシリンアレルギーの2つ(のうちどちらか)を言われることがあります。

お母さんたちの疑問はもっともだと思います。事実、抗菌剤はウィルスには効きません。ではなぜ抗菌剤が処方されるか。二次的な細菌感染を予防する目的だとか、見ただけでは細菌感染かウイルス感染かわからないので念のために投与するとか言われています。
しかし「ウィルス感染症にかかっているとき抗菌剤を投与すれば、二次感染の予防になる」というエビデンス(データによる証明)は、現在のところありません。つまり、予防できるとはっきりわかっているわけではないのに投与されているのが実態なんですね。
小児科医の学会では、こうした「念のため」「とりあえず」の処方はもうやめよう、という意見が強くなっています。
なかでも問題になっているのはセフェム系第3世代の抗菌剤です。この系列の薬は、長く使っていると耐性のある菌が生まれてきやすいのです。熱があるからといって何でもかんでも抗菌剤を投与していると、本当に菌による病気になったとき、なかなか抗菌剤が効かないということになりかねません。
また最近はペネム系をいう新しい系列の抗菌剤も登場しましたが、これも、それ以外の抗菌剤では効かない菌のために大事にとっておきたい薬です。
たとえて言えば、ペニシリン系はライフル、セフェム系はマシンガン、ペネム系は最後の切り札ミサイルです。敵(菌)をやっつけるためには、相手に合った必要最小限の武器から用いるのが大切なんですね。
もしあなたの主治医が「熱が出れば抗菌剤」なら、抗菌剤が本当に必要かどうか、聞いてください。医師には説明する責任があります。納得いかないようなら、病院をかえてもいいでしょう。服用の期間についても、医師は必要だから処方しているはずですので、同じように説明を求めてください。

アスピリンアレルギーについて | 京都 西陣病院のホームページです

レンサ球菌:溶血レンサ球菌による皮膚軟部組織感染症(壊死性筋膜炎であればクリンダマイシンの併用を検討)や緑色レンサ球菌による感染性心内膜炎の第一選択
髄膜炎菌:髄膜炎菌性髄膜炎の第一選択
感受性のある肺炎球菌での第一選択:最近ではペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP:penicillin-resistant )が増えている
梅毒・レプトスピラなどのスピロヘータ属の第一選択
クロストリジウム属(など)や口腔内嫌気性菌の大部分(など)
その他さまざまな微生物に活性がある:ジフテリア()・炭疽菌 ()・放線菌のアクチノミセス()など
× 黄色ブドウ球菌・大腸菌はペニシリナーゼを産生するため耐性であることが多い
× 横隔膜下の嫌気性菌には無効

サワシリンはアモキシシリンという有効成分の抗生剤で、呼吸器感染症や尿路感染症などに使用される薬剤です。 サワシリンと同じ成分の市販薬はありませんが、症状の一部を緩和するような市販薬はいくつかあります。 ただし市販薬は万能ではないため、使用する際の注意点やポイントがあります。

消化器症状
悪心・嘔吐:とくにベンジルペニシリンやアモキシシリンで多く起こります。
下痢:抗菌薬自体の副作用だけでなく、()感染症によるものもあります。

ペニシリンアレルギーの方のピロリ除菌

1日3回の薬は、便宜的に「食後」に指定されている場合もあります。ポイントは「飲み忘れない」「一定間隔で用いる」ということです。ですから、食事時間にこだわらなくてかまいません。
たとえば鎮咳薬や気管支拡張薬などは、せきがひどくなる寝入りばながいちばん効いてほしい時間帯。ですから、寝る少し前に飲ませるようにしてもいいのです。「何も食べていないので薬も飲ませなかった」という話もよくあるのですが、たとえ何も食べていなくても薬は飲んでください。「空腹時に薬を服用すると胃が荒れるのでは」と心配する人もいますが、赤ちゃんに処方される薬には、胃が荒れるようなものはありません。むしろ抗菌剤などは、空腹時のほうが吸収がいいのです。
実際、赤ちゃんはおっぱいやミルクでおなかいっぱいになったあとでは、おいしくもない薬を飲んでくれません。また飲んだ薬を吐いてしまうこともあります。むしろ空腹時に飲ませ、口直しにミルクや好きなものを食べさせてあげるほうがおすすめです。
嘔吐症状のあるときは、坐薬を処方するか、薬なしで嘔吐がおさまるまで短時間の絶食をするのが一般的です。嘔吐も、たいていは半日~1日で峠を越すからです。

[PDF] 医薬品アレルギーデータベース

欧米では経口吸収率のよいpenicilin Vが使用できるが、本邦では使用できません。
ペニシリンGの内服薬(バイシリン)をどうしても使用したい場合(例:GAS咽頭炎疑いだが伝染性単核球症がどうしても除外できずアモキシシリンを使いづらい場合)は、胃酸の影響を受けにくい空腹時の投与を検討しましょう。

メディカルオンライン

ベンジルペニシリンよりも副作用・投与間隔などの面で「使い勝手」がよいため、ベンジルペニシリンの使用を希望する状況で、代わりに使用することも多くあります。

データインデックス

アスピリンは商標名でピリン系ではありません
ピリン系薬剤とは、ピラゾロン系解熱鎮痛剤のことで、イソプロピルアンチピリン、スルピリン、アミノピリンがあります。 病院で処方される薬品名はスルピリン、メチロン、SG顆粒、 クリアミンなどです。
効果が高く、以前は風邪薬に繁用されましたが、副作用で過敏症、発疹、アレルギーなどが多くみられたため、徐々に使われなくなりました。またアミノピリンは消化管で発癌物質を生成するため、欧米でも日本でも医薬品への使用が禁止されました。
現在、市販薬に使用されているのはイソプロピルアンチピリンのみです。イソプロピルアンチピリンは、いくつかの国では製造販売が禁止されていますが、 日本では第2類医薬品として市販の風邪薬に使用されています。
ところで、柳の樹皮から分離されるサリチル酸に鎮痛作用があることは古くから知られていました。胃腸障害の副作用が強いため、当初はあまり使われませんでしたが、その後アセチル化されて副作用の少ないアセチルサリチル酸に合成され、頻用されるようになりました。これを、ドイツのバイエル社がアスピリンの商標名で登録 (1899年)して、発売を開始しました。ですから、アスピリンはアセチルサリチル酸製剤であり、ピリン系薬剤ではありません。
アスピリンは解熱鎮痛作用だけでなく、血小板の凝集に関係するトロンボキサンの作用も抑制するため、抗血小板作用も認められています。主に白色血栓を作らないようにすることから、血液をサラサラにする抗血栓薬としても頻用されています。

ピリン(ピラゾロン)系の成分である ..

肝臓での代謝がジスロマック同様阻害されるので、濃度上昇により副作用の腎障害が出やすくなります。